研究課題/領域番号 |
03650127
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械要素
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
三矢 保永 名古屋大学, 工学部, 教授 (10200065)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 磁性流体 / 磁性流体シール / 表面流動 / 磁場解析 / スプラッシング / メニスカス / 磁性流体ミ-ル |
研究概要 |
磁気ディスク装置用の外輪回転形磁性流体シールを対象に磁場解析と流体解析を連動したシミュレーション、および流体メニスカスの測定とスプラッシングの実験を主体として以下の研究を進めた。 (1)ヨーク表面上に作用する磁力分布の解析:ヨーク表面の磁性流体の形状として、表面張力が支配的な場合として層状形状を、また磁力が支配的な場合として突起形状とを選定して磁場解析を行った。ヨーク表面上の磁性流体に働く磁力の方向には、外向きと内向きに切り変わる位置が存在し、この特性を効果的に利用することにより、磁性流体に自己補給機能をもたせることが可能であるとの見通しが得られた。 (2)ギャップ近傍の流体メニスカス形状の測定:レーザ光源からの平行光線を拡散板で位相を混合してメニスカスに照射し、その影をCCDビデオカメラで拡大モニターする方法を導入した。この方法は流体の界面が明瞭に観察できるため形状を高精度に測定できる特長をもつ。 (3)スプラッシング開始速度(臨界速度)の定量化:メニスカスの大きさと臨界速度との関係を実測した。臨界速度は、流体注入量・差圧に関係なく、おおむねメニスカスの大きさと逆比例の関係として一義的に決定され、またギャップクリアランスが小さく、ギャップ部磁束密度が大きい方が臨界速度は大きくなることを明らかにした。 (4)ギャップ部メニスカス形状の解析:流体の自由表面を決定する問題に有効なSMAC法を、磁力と表面張力を加えて拡張するとともに、磁場解析と拡張SMAC解析を連動させた計算手順を定式化して計算プログラムを開発した。これを用いてメニスカス形状をシミュレーションした結果は、観測結果と比較的よい一致が得られることを確認した。これにより、メニスカス形状の解析が可能となり、今後のスプラッシング特性の解析に有効であるとの見通しが得られた。
|