研究課題/領域番号 |
03650133
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械要素
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
林 洋次 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063760)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | グリース / 潤滑 / トライボロジー / レオロジー / 粘弾性流体 / ビンガム流体 / 軸受 / レオロジ / 潤滑理論 / グリ-ス / トライボロジ |
研究概要 |
グリースは、潤滑方法や潤滑管理が容易であるために工業的に広く用いられ、特に主要な機械要素である転がり軸受ではきわめて広く使用されている。しかし、グリースは、網目構造の増ちょう剤に基油が分散されている構造のために、そのレオロジ特性はきわめて複雑である。グリースは小さな応力では流動しないが、ある程度以上の応力では網目構造が配向して流れることから、グリースを降伏応力をもつ非ニュートン流体すなわちビンガム流体として扱った研究によって、ビンガム流体の特徴として潤滑膜にコアが形成されることが報告されている。近年、グリースは粘弾性特性をも有することが推測されているが、その粘弾性レオロジ特性、粘弾性を考慮した潤滑理論、粘弾性特性が潤滑性能に及ぼす影響など、グリースの粘弾性特性に関する系統的な研究は行われていないのが現状である。 そこで本研究では、まず、グリースに降伏応力より大きな一定応力を付加しながらその粘弾性特性を測定できる振動式レオメータを開発試作して、グリースのビンガム特性と非線形粘弾性特性を実験的に明らかして、グリースに対する一般的なレオロジ方程式を提示した。次に、このレオロジ方程式に基づき潤滑理論を展開し、この粘弾性特性に起因する潤滑膜の圧力のみならずコアの形成に対する記憶現象を明らかにするために、過去と現在のコアの形状の時間的関連を解明し、コアの形成状況を分類して、それぞれの場合に対するコアの形状の時刻歴を配慮した潤滑方程式を誘導した。この連立潤滑方程式をジューナル軸受に適用して数値解析することによって、 膜圧力やコアの形状などの時間変動を理論的に求め、かつ実験と対比することによって、グリースの粘弾性特性が潤滑性能に及ぼす影響を解明すると同時に、その解析的取扱いを確立した。
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