研究課題/領域番号 |
03650186
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
尾添 紘之 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (10033242)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1991年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 多孔質層 / レ-ザ-ドップラ- / 自然対流 / 偏流 |
研究概要 |
多孔質層内の流速は非常に小さく、ダルシ-則が適用され、壁面は摩擦無しと近似できるため、流速分布も平担に近いと考えられている。しかし。多孔質層をミクロに見た時、それは複雑な流路と構造をしており、そこを通過する流速には分布もあり、また加速、減速も生じているのでは無いかと想像されるが、このような場における速度分布の測定はなされたことが無い様に思われる。 そこで本研究においては、内寸縦、横、102mm、奥行き34mm、の長方形アクリル容器の左鉛直壁はヒ-タ-で加熱し、右側壁は水冷却し、容器内には直径17mmのガラス球を72個素填し、水を満たした。この時発生する水の自然対流流速分布をレ-ザ-ドップラ-流速計を用いて測定した。この時の空隙率ε=0.4764、透過率K=7.59×10^<-7>〔m^2/s〕、ダルシ-数Da=7.3×10^<-5>、修正レイリ-数Rag^^*=7.825×10^4である。この時最大2.3mm/sの上下降流が加熱、冷却面上の発生した。一方、上下水平面に添って1.26mm/sの水平流速がみられるが第2列と第3列の中間の空間さらに1.04mm/sのピ-ク値を持つ水平流が発生した。同様な豆れは下方面添いにもみられた。このような特性はガラス球充填がなされていない場合とは全く異なるものであり、注目される。このような特性は温度差をさらに上昇させたRag^^*=1.566×10^6の場合にさらに顕著に見られた。さらにガラス球の充填方法を変えて、中心断面内に縦に一列余分にガラス球を入れ、水平空間部を一部庶断してみたがやはり同様の二段にわたる水平流分布が得られた。これは、多孔質層内では必ずしも一様な流速分布とはならず、強い偏流が随所に発生することを示す新しい知見と考えられる。
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