研究課題/領域番号 |
03650267
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子通信系統工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
川又 政征 東北大学, 工学部, 助教授 (70153004)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 周波数スクランブル / 多次元ディジタルフィルタ / 周期的シフト変化システム / 情報セキュリティ |
研究概要 |
1.多次元線形周期的シフト変化ディジタルフィルタ(LPSVフィルタ)の入出力関係を、一般的な周期性を有する単位インパスル応答と入力信号の畳み込みの形式で表し、バイフリケンシーの概念を用いて、LPSVフィルタの周波数特性を求めた。この結果、LPSVフィルタは、入力信号に対して、周波数のシフトとフィルタリングの機能を有することが明らかとなった。また、この機能を利用することにより、LPSVフィルタに、多次元の周波数スクランブルの能力を付加することができることが明らかとなった。 2.2次元のLPSVフィルタを設計し、標準画像(Girl,Lena)に対して、周波数領域を16分割する周波数スクランブルの実験を行い、提案手法による周波数スクランブルは、画像の情報セキュリテイのために利用可能であることが明らかとなった。ただし、この実験結果から、提案手法を用いた場合には、原画象の輪郭が残存するという問題点があることも明らかとなった。 3.状態方程式によって表される1次元周期的ディジタルフィルタのシステム理論的な基礎の研究として、可制御性、可観測性、および平衡性に関する定義とその必要十分条件を求めた。また、この時変ディジタルフィルタのダイナミックレンジの解析および丸め誤差の解析を行った。この結果、従来の定常的ディジタルフィルタと同様に、等価変換によって、丸め誤差が最小となる周期的時変ディジタルフィルタの構造の合成が可能となった。 4.提案した方法によって得られたスクランブル画像に対して、30人の人間による主観評価を行った。この結果、本研究者が設定した主観評価基準において、4.0の平均評価値(物体の特定になんらかの情報が必要)の評価値をえた。
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