| 研究概要 |
平成3年度は,「離散事象システムにおける制御系列の自動生成」を実現するため,まず,以下のような理論的研究を行った。
(1)ペトリネットの活性必要十分条件の導出結果をふまえ,ペトリネットの可到達性の必要十分条件をペトリネットの状態方程式の解から得られるシーケンスグラフを用いて導出した。
(2)ペトリネット状態方程式を満足する一次独立な解を求めるために一方法を導出した。
(3)(1),(2)の結果を応用し,ネット構造と初期と目標のマーキングを与えることにより,制御系列を自動生成するアルゴリズムを導出した。次に,導出したアルゴリズムの有用性を検証するための摸擬生産システム以下のように構成した。
(a)各アルゴリズムをワークステーション上で実現した。
(b)ロボットアームや各装置を接続し,各装置がワークシテションから制御可能であることを確認した。
平成4年度では,平成3年度の理論検討結果をふまえ,以下のような研究を行った。
(1)ネット構造と初期と目標のマーキングを与えることにより,制御系列を自動生成するアルゴリズムのプログラム化を行い,シミュレーションにより発火系列を自動生成できることを確認した。
(2)発火系列だけでなく各種ペトリネット解析アルゴリズムのプログラム化を行い,摸擬生産システムの設計,解析用ツールの充実の目指した。これにより,離散事象システムの解析が従来より容易に行うことができるようになった。
以上のように,本研究の研究実施計画の目標であった。
(1)制御発火系列を自動生成するアルゴリズムの導出
(2)摸擬生産システムの構成と制御
(3)導出したアルゴリズムのプログラム化と有効性の検証は,ほぼ予定通りに行うことができた。
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