研究課題/領域番号 |
03650352
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測・制御工学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
木村 一郎 神戸大学, 工学部, 助教授 (60031134)
|
研究分担者 |
山崎 義治 神戸大学, 工学部, 教務職員 (90174648)
田所 諭 神戸大学, 工学部, 助手 (40171730)
高森 年 神戸大学, 工学部, 教授 (10031098)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 3次元速度ベクトル / 流れの可視化 / 画像処理 / 時空間相関 / 時空間相関法 / 流れ場 / トレ-サ注入法 |
研究概要 |
流れ場における複雑な流動現象を解析するために、3次元速度ベクトル分布計測システムの開発が望まれている。従来の流れ場の3次元速度ベクトル計測の手法は基本的にはトレーサ粒子追跡法を用いている。2台以上のTVカメラで撮影されたトレーサ画像からステレオ画像による位置計測の原理で個々のトレーサ粒子の絶対座標を計算することにより、3次元空間でのトレーサ粒子の移動を追跡する。この場合、時間の異なる画像間に加えて、数台のTVカメラの数画像間での、数百個に及ぶトレーサ粒子各々の時間および空間対応付けの複雑な処理が必要となる。また、それらの対応づけのためには、流れ場の平均速度分布などの既知情報を必要とするとともに流れ場におけるトレーサの数や画像間の時間間隔が制約を受ける。さらに、トレーサ粒子追跡法では、原理的にトレーサ粒子は画素分解能より十分大きいことが必要である。そのため原理的に空間密度の高い速度ベクトル分布を得ることは難しいと考えられる。 本研究では、画像内の個々のトレーサ粒子を追跡せず、トレーサ粒子を含む画像を空間的濃度パターンとして捉え、2次元速度ベクトル分布を求める相関法の原理を3次元に拡張した時空間相関法による3次元速度ベクトル分布計測システムを開発した。この方法は空間相関に基づく2次元速度情報に加え、空間的に異なる場の2つのトレーサ画像の時間相関に基づく1次元速度情報を得て、3次元速度ベクトルを求める方法である。この方法は原理的に空間密度の高い速度ベクトル計測が可能であり、またトレーサ粒子追跡法ほど流れ場の既知情報を必要としない特長がある。この方法を矩形水路の一様流れならびに逆流を持つ流れに適用するとともに、不確かさ解析の手法を用いて本計測システムの精度の評価を試みた。その結果、本計測システムの有用性を実証した。
|