研究課題/領域番号 |
03650368
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶抵抗・運動性能・計画
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
経塚 雄策 九州大学, 総合理工学研究科, 教授 (80177948)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 海底地形による波兵変形 / 斜面による反射波 / 波浪強制力 / 浮体動揺 / 砕波の線形化モデル / 境界要素法 |
研究概要 |
海洋構造物が海岸近くに設置される場合には海岸線による波の反射とともに海底地形による波の屈析、変形の影響を受ける。本研究では、海洋構造物の波浪強制力に及ぼす海底地形と海岸線からの反射波の影響を見積るために (1)任意形状の海底地形による波の変形の数値計算プログラムの開発 (2)直線斜面による反射波係数の推定のための線形化モデルの提案 について理論的実験的な研究を実施した。 (1)については複雑な海底地形近傍では基本特異性のみを含むグリ-ン関数により、また遠方では一定水深域を仮定して固有関数展開表示した解を接合することによって高精度な解を得ることができた。(2)では、(1)の手法を応用して砕波帯を仮想な無限長の一定水深領域で置きかえることによって表現した線形化モデルを提案した。そして、入射波高による非線形影響は仮想領域の水深を線形的変化させることによって表現するものとした。このことを実験的に調べるため2次元造波水槽において勾配が1/10、1/3、1/2の直線斜面を水槽内に設置して反射波係数の計測と砕波形式などを調べた。その結果、斜面勾配が1/10の場合には本研究で提案した線形化モデルによって反射波係数の絶対値と位相差が実験値と良く対応しており良い近似であることがわかった。斜面勾配が1/3と1/2の場合には反射波係数の絶対値が実験値に比べて過小となったが、仮想領域では捨石中の流体運動を記述する空隙率と速度に比例する減衰係数の導入によって改善しうるのではないかと考えている。 以上の結果により、海底地形と海岸線からの波の反射の影響を考慮した海洋構造物の波浪強制力が線形理論によって求められることになった。現在、これらのデ-タをとりまとめて平成4年度春季関西造船協会講演会で発表の予定である。
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