研究課題/領域番号 |
03650429
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
浅野 敏之 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (40111918)
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研究分担者 |
西 隆一郎 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30189253)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | シートフロー漂砂 / 海浜変形 / 土砂輸送 / 暴浪 / 振動流境界層 / 固液混相流 / サルテーション / 粒状体力学 / シ-トフロ-漂砂 |
研究概要 |
大量の土砂輸送を伴うシートフロー漂砂は、海岸侵食・航路埋没などを予測する上できわめて重要であり、最近活発に研究がなされている課題である。本研究はこの現象を実験室内で再現するため、高精度の振動流水槽を製作し、高速ビデオカメラを用いて底質粒子の運動を撮影・解析したものである。その結果、以下のような成果を得た。(1)シートフロー層厚は底質粒子表面に作用するせん断力の無次元量(シールズ数)に比例して増加すること、サルテーション層厚はシールズ数とともに緩やかに増加することがわかった。(2)底質の濃度はサルテーション層では浮遊砂の場合と同様、指数分布を示すが、シートフロー層内では上に凸の分布を示し、両層の境界での濃度変動はEngelund-Fredsoeの公式によりほぼ表現できることが明らかになった。(3)漂砂量の測定にあたっては、濃度と底質移動速度の積から求める方法と、着色した粒子群の移動を直接撮影する方法の2つを採用した。その結果、両者の方法による差異はわずかで、また底質として用いた粒子材料による差異もほとんどなかった。(4)漂砂量をシールズ数で整理したところ、他の研究者が報告した結果のほぼ中央に分布し、既往の漂砂量公式の1つであるMadsen-Grant式と良く一致することが確かめられた。(5)以上のように本研究で得られた漂砂量の結果は妥当であると考えられるが、今回の実験条件では用いた底質材料や外力条件の範囲が広くないこと、自然砂を用いた他の研究者の結果と必ずしも一致しない特性を示すことなど、今後検討すべき課題として残されている。
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