研究課題/領域番号 |
03650431
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
交通工学・国土計画
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
家田 仁 東京大学, 工学部, 助教授 (90168089)
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研究分担者 |
佐野 可寸志 東京大学, 工学部, 助手 (00215881)
島崎 敏一 東京大学, 工学部, 助教授 (50162665)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 人口移動 / 都市圏 / 移動理由 / 重力モデル / ネットワーク理論 / 地域経済 / 交通施設 / ネットワ-ク |
研究概要 |
本年度はまず、宮城県内の市町村について過去20年にわたり人口の増減とそれが県内からか県外からかについて分析を行った。その結果、仙台近郊の市を中心に住宅開発の影響が観察されること、また、市間で増減率は同程度であっても転出人率での顕著な差異が確認された。この考察から、研究の対象を次のように限定した。 第一に、通勤可能な近隣市町村間の移動は主として住宅上の理由で起こるものと考えた。また、それ以外の職業上や生活上の理由の移動は、まず、移動する際に移動先を通勤可能な市町村の範囲で大まかに決定し、次にその住居をこまかに決定すると言う2段階の住宅決定の仮説を構築し、前者の市町村の範囲として東北6県を対象に38都市圏を定義した。そして、本研究では第1段階の都市圏決定モデルについて扱うこととした。 第二に、農村部の若年層の流出、中核都市への業務の集中といった現象を扱うためには対象とする都市の経済等の条件だけでなく、移動の発着の2都市の条件を明示的にとり込むことが必要と判断し、都市圏間の分布移動量を決定するモデルを構築することを研究の目標とすることとした。 具体的には、作業量の都合から対象地域を限定することとし、大都市の影響を東京から一地方からのみ受けていると考えられる東北6県を対象に、平成2年の国勢調査の人口移動データを用いて2種類のモデル構築を行った。その第一は従来より交通の需要予測手法として広く用いられている発生集中-分布モデルを応用したものであり、第二は、今回新たに開発した移動要因別の項を考慮した移動量を直接推定するモデルである。第一については既往の研究を上回る精度が認められ、都市圏設定の有効性が確認された。第二については、その柔軟性にもかかわらず第一と同程度の精度が認められ、今後の改良によって実用的価値が期待されるとの知見が得られた。
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