研究課題/領域番号 |
03650444
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市工学・衛生工学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
大村 達夫 岩手大学, 工学部土木工学科, 教授 (30111248)
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研究分担者 |
海田 輝之 岩手大学, 工学部土木工学科, 助教授 (30117072)
大垣 真一郎 東京大学, 工学部都市工学科, 教授 (20005549)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 大腸菌群 / 腸球菌群 / コリファ-ジ / 下水処理水CO_2ガス / 統計的分布 / 下水処理水 / 不活化 |
研究概要 |
(1)下水2次処理水へのCO_2ガス吹込みにより、塩素消毒の効果が促進されることが、大腸菌(E.Coli)およびコリファ-ジによって明らかになった。しかし、グラム陽性菌である腸球菌(S.faecalis)の場合は、CO_2吹込みの効果はH_2SO_4添加に較べて効果が少なくあまり期待できないことも明らかになった。 (2)細菌学的な実験を行なう場合、細菌数の測定値には種々な実験誤差が含まれるので、細菌数の統計的分布特性を調べた。その結、大腸菌群および腸球菌群の純粋培養によって得られた試料水の両細菌群数の統計的分布は正規分布をすることがわかった。すなわち、人為的な実験誤差は白色雑音のような分布となることが知られた。一方、生下水、下水一次処理水、下水二次処理水、塩素消毒後の放流水および河川水のそれぞれの試料水中における両細菌群の分布特性は正規分布とはならず、他の分布である対数正規やポアソン分布などの分布となることが明らかとなった。すなわち、これらの試料は試料水中に含まれる懸濁物質やpH、BODなどの水質が異なるので、これらが細菌群数の分布に影響を与えたものと考えられる。下水放流水における大腸菌群の水質基準は平均値で3000個/mlとされているが、この場合、大腸菌群数の分布を正規分布と仮定した場合と他の分布を仮定した場合では、その危険率に大きな差が生じることになり、本研究で得られた結果は今後種々な水域において細菌群数の統計的な分布を明らかにし、水質基準の見直しをする必要があることを示している。 (3)F特異RNAファ-ジの増殖には、宿主菌が道好に増殖し得る基質が充分にあること、水温が25℃より高いか、35℃程度から25℃になって1時間以内であることが必要条件であることが明らかになった。
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