研究課題/領域番号 |
03650458
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
川村 純夫 大阪市立大学, 工学部, 教授 (30046924)
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研究分担者 |
谷口 徹郎 大阪市立大学, 工学部, 助手 (30231418)
木内 龍彦 大阪市立大学, 工学部, 助手 (30112527)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 制振 / 平均風速と変動風速 / 加速度および変位応答 / ねじれ / 卓越風向 / 実測と風洞実験 / 平均風速 / 加速度応答 |
研究概要 |
平成3年4月に竣工した制振装置付き高層建物に、風向、風速、振動計および変位計を取り付け、これらセンサーからの出力を当該建物内に設置し、データー収録装置(現有)で取り込み、公衆電話回線とモデム(新規購入)を介して研究室のパーソナルコンピューター(新規購入)でデーターを蓄積し、その解析を行った。幸いにして1992年9月の台風19号通過時の記録も収録することができた。また同様な目的で海岸に建つ高さ100m程度の高層建物についても、風向、風速および壁面に加わる風圧、および建物の応答についても、風速10〜15m/s時の記録も得た。 これまでに得られた主な成果は、 (1)最大風速は25m/s〜30m/sで、強風時は典型的ガストの波形であった。 (2)ねじれ振動を記録できた。 (3)下層の変化が上層の変化より大きいものもある。 (4)これまでに得られた日別の風向、風速記録を解析した結果、卓越風向や風速別頻度分布に建物周辺の地形地物の散乱がかなり強く認められた。 (5)建物の壁体内部に設置された制振装置のうち、粒性付ダンパーについては、ある風速を越える場合その効果が認められた。しかしもう一方のLED(鉛押出ダンパー)については、現在までに得られた平均風速の範囲内ではその効果を確認するに至っていない。 (6)また風洞実験で得られた風圧分布と実測で得られた結果では、次のような点が異なる。 (I)隅角部に斜め風向の場合、風上側壁面での負の風圧の絶対値は実測値の方が大きい。これは今までの結果とは異なる。 (II)風洞実験ではねじれを支える空力モーメントは測定できないが実測では建物にねじれを支える成分が明らかに認められる。 以上を総合して、これらの結果をふまえさらに制振装置に改良を加えて、今後さらに発展させたいと思う。
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