研究課題/領域番号 |
03650462
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
杉山 英男 東京理科大学, 工学部第2部, 教授 (60012035)
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研究分担者 |
河合 直人 東京理科大学, 工学部第2部, 助手 (70186047)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 古民家 / 重要文化財 / 構造図 / 架構法 / デ-タベ-ス / 壁率 / 負担面積 |
研究概要 |
本研究では、18世紀までに建設されたわが国の農家を中心とする民家68棟(本州及び四国に分淵)を対象に、純粋な構造的視点に立って民家の構造法を再整理し体系化を行なうことを目的に、(1).重要文化財の修理工事報告書から、構造関連デ-タの読み取りと構造図の作成、(2).文献上不明な点について実地調査による補足、(3).得られた1次デ-タに対する構造力学的視点からの考察、分類項目の整理、パソコン上のデ-タベ-スの作成、(4).構造図、およびデ-タベ-スを利用しつつ、構造体としての総合的な分類整理、を行なった。 これらの作業を通して得られた研究成果の概要は以下の通りである。 1.構造法の分類整理上の観点ないし指標としては、小屋梁端部の支持方法、桁梁の架構の方向性、上屋柱の省略の度合、上屋柱の高低差の有無、壁率、開口率、差鴨居の使用頻度、柱の平均負担面積などが挙げられる。 2.対象とした古民家の壁率(=壁全長/平面積)は梁間方向で5〜34(cm/m^2)、平均15(cm/m^2)、桁行き方向で7〜29(cm/m^2)、平均18(cm/m^2)であった。また、上屋柱の平均負担面積(平面積/上屋柱本数)は2.1〜23.6(m^2/本)、平均8.9(m^2/本)であった。 3.架構法の分類整理に当たっては、小屋梁端部の支持方法が最も有力な手段となることが分った。小屋梁端部の支持部材には上屋柱、桁行方向の梁間方向の梁、差鴨居などがあり、その使用頻度は、上屋柱の省略の程度、桁梁の架構の方向性、差鴨居の使用頻度など、建物全体の構造法とも密接な関係が見られた。 4.また、架構法の分類整理上の観点として、桁梁の架構の方向性が次に重要であり、架構全体の原則について、桁行方向と梁間方向の優先度、および桁行方向の部材(桁、中引、丑梁)の量により分類可能なことがわかった。
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