研究課題/領域番号 |
03650477
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築設備・環境工学
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
南野 脩 (南野 修) 芝浦工業大学, 工学部, 助教授 (20052805)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 臭気判定装置 / 必要換気量 / 体臭 / 喫煙臭 / 室内空気汚染 / 浮遊粉じん / CO_2濃度 / 被験者実験 |
研究概要 |
建築物内における空気質の改善のために、研究代表者は室内における「臭い」について注目した。「臭い」を評価する方法として臭気評価装置を作成した。この装置を用いて必要換気量に関する実験室実験及び実際の事務所ビルで実態調査などを行った。これらの研究結果をまとめると次のようなになる。 1)臭気評価装置の作成 (1)臭いを定量化するためにASTM E544-75に基づく臭気評価装置(オルフアクトメーター)を完成させた。この装置を本研究における主たる測定器とするために、正確に製作し調整したところ、十分に評価装置として使用できるようになった。 (2)室内空気の汚れの評価にオルフアクトメーターのブタノール強度を使用した。室内空気について、検者(外来者に相当)と被験者(在室者に相当)による臭気感覚とオルフアクトメーターのブタノール強度と比較したところ、ブタノール強度は空気の汚れを良く評価することができることが明らかになった。 2)必要換気量 実験室実験、教室等及び事務所ビルにおける2つの実態調査の結果から必要換気量についてまとめると次のようになる。 (1)検者は室内空気の臭いを良く判断することが出来るため、検者の臭気強度を用いて、一人当たりの外気取入量(必要換気量)を決めるのが妥当である。 (2)検者の臭気強度で「3.臭う」を評価の基準とすると、CO_2濃度から換算して換気量をもとめると、一人当たりの外気取入量(必要換気量)は、体臭のみが対象となるところでは、6.0〜7.5m^3/h人であった。実際の事務所ビル調査における実態調査結果からは13〜17m^3/h人であった。 (3)検者の同じ評価の基準で、浮遊粉じん濃度から換算して換気量をもとめると、0.15〜0.20mg/m^3であった。 (4)検者のブタノール強度では「3」の値が、臭気強度での評価の基準に近い値であった。オルフアクトメーターは、室内の空気の臭いを評価する際に有効な方法であることがわかった。
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