研究課題/領域番号 |
03650510
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源開発工学
|
研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
後藤 龍彦 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (50125374)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 頁岩 / 環境劣化 / 亀裂 / クリープ試験 / 疲労試験 / 浸水試験 / AE計測 |
研究概要 |
頁岩の環境劣化及び力学的挙動を調べるため、若鍋層頁岩を対象に、浸水、湿潤環境並びに力学的試験を試みた。その結果以下のような知見が得られた。 1.若鍋層頁岩は、暗灰色を呈し成層方向に縞状構造を有している。環境試験結果によると、この供試体は浸水並びに環境変化に敏感であり、成層方向に亀裂が発達することがAE計測により認められた。さらに歪計測結果より、この場合の亀裂は引張型であることが解った。この水分による成層方向の亀裂の発達は粘土鉱物によるものと判断され、この粘土鉱物が成層方向に卓越しているためと考えられる。しかしながら、自然乾燥試料の場合はかなりの強度を有することが解った。 2.成層方向に十分亀裂の発達した供試体を用い、その強度を調べるため多段階三軸試験を実施した。その結果、強度に対する異方性が確認され、載荷軸方向と30、60度の角度を有する供試体の強度が、0、90度のものより小さかった。しかしながら封圧の作用がかなりの強度増加をもたらすことが得られた。 3.自然乾燥試料での繰り返し試験の疲労変形特性はクリープ試験のクリープ挙動と多くの類似点を有することが解った。また本頁岩は比較的高い疲れ限度、クリープ限度が得られ、疲労強度は繰り返し回数の増加と共に低下し、クリープ寿命は設定荷重の低下とともに大きくなる傾向が得られた。これらの挙動は他の岩種と同様である。 4.ここでの結果は、頁岩層を対象とした岩盤設計に十分役立つものと考えられる。
|