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多孔質シリコン単結晶層の結晶完全性の精密解析

研究課題

研究課題/領域番号 03650525
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 金属物性
研究機関東京工業大学

研究代表者

入戸野 修  東京工業大学, 工学部, 教授 (40016564)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード陽極化成 / シリコン / 多孔質シリコン / 格子膨張 / 水素吸着 / X線複結晶法 / モザイク結晶 / 結晶性
研究概要

本研究は,フッ酸中で陽極化成することで作製したウェハ-上の多孔質シリコン薄層は基板シリコン単結晶とほゞ同一な結晶方位を保ち,ウェハ-表面に平行な面の格子面間隔が僅かに異なり,作製したまゝでは僅かに大きく,真空中の加熱処理で減少すること,さらに,その格子膨張には作製時に孔表面に吸着された水素が関係しているとするわれわれの結果が基礎に成って行われたものである。したがッて,本研究では,より具体的に多孔質シリコン薄膜の格子ひずみがどのようなものであるか,(1) 逆格子空間の上でどのような回折強度分布を示すか,(2) 格子面間隔の伸びと格子面方位の湾曲(傾斜)とのどちらが優先的であるか,(3) その格子膨張は主に何に起因するかの点から調べた。今回は格子ひずみに敏感であるX線回折,特にシンクロトロン放射先を利用し,アナライザ-結晶を採用した複結晶法で角度および強度分布の精密測定を行った。これにより得られた主な結果は以下のとおりである。
逆格子点の周図の回折強度の分布は,基板上に付いている場合と,基板から剥離した場合とで著しく異なる。基板から剥離した多孔質シリコ運像による強度分布は,旧板上の場合に比較して,格子面間隔の違いによる広がりは少なく,一方格子面の方位に起因する広がりが大きかった。この事実は,格子膨張が多孔質シリコン薄膜そのものに関係したものであること,ウェハ-上の多孔質シリコン薄膜は基板との整合性のために基板の拘束を強く受けていることを示す。陽極化成条件を変化させて水素吸着量を増加させた多孔質シリコン薄層では,水素の量に対応して格子膨張の大きさを示した。これらの結果は,水素が格子膨張の主因であるとする前回の実験結果を支持する。極く最近,この多孔質シリコン薄膜がレザ-照射で発光することが報告され,この発表特性との関係が今後の研究課題となり,現在その方面での研究に発展しつつある。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 杉山 弘,入戸野 修: "陽極化成法による多孔質シリコンの細孔構造と格子ひずみ" 日本金属学会会報. 30. 268-275 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 竹本 邦子,杉山 弘,入古野 修: "Current Density Dependence of Microstructure and Lattice Expansion in Porous Silicon Layers Prepared by Anodization" Extended Abstractsoof the 1991 International Conference on Solid State Devices and Materials. 252-254 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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