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窒化スズ薄膜におけるエレクトロクロミック現象のメカニズム解明と表示素子への応用

研究課題

研究課題/領域番号 03650532
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 金属物性
研究機関関東学院大学

研究代表者

高井 治  関東学院大学, 工学部, 助教授 (40110712)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードエレクトロクロミック現象 / 窒化スズ薄膜 / 表示素子
研究概要

窒化スズ薄膜は,反応性高周波イオンプレ-ティング装置および反応性高周波スパッタリング装置により作製した。原料には,高純度のスズと窒素ガスを使用し,これらをプラズマ中で化合させることにより,窒化スズを合成した。基板には,ガラス,ITOガラス,シリコン,ゲルアニウム等を用いた。作製膜の構造は非晶質であった。エレクトロクロミック(EC)現象は,硫酸ナトリウム水溶液の中で起こさせた。ポテンショスタット,周波数特性分析器,ダブルビ-ム分光光度計,パソコン等を用いて分極測定,界面インピ-ダンス測定および分光測定を行った。窒化スズ膜の元の色は褐色であるが,アノ-ド時では黒色に,カリ-ド時では黄色に変化し,黄色系【double arrow】黒色系の可逆的な呈色変化を示した。自作した赤外分光光度計により,着色膜を電位の関数として分析した。この際,基板にはシリコンを用いた。波数4600〜400cm^<-1>における透過率の測定結果,430cm^<-1>付近にSnーN結合に相当するピ-クが観測され,このピ-クは電位により変化しなかった。OH結合に相当するピ-クも観測された。透過率はカリ-ド状態では高くなり,アノ-ド状態では低下した。従来は500〜2500nmの範囲でEC現象が観測されていたが,今回2,5〜25μmの赤外域においてもEC現象が起きていることがはじめて明らかにされた。オ-ジェ電子分光分析によっては,電位による組成の大幅な変化は認められない。以上のことより,窒化スズ薄膜のEC現象のメカニズムとしては,単なるイオンの出入のみによる機構ではなく,窒化スズ自身の電子構造の変化に基づく機構が考えられる。表示素子への応用としては,対向電極,電解質等を変化させ,各種構造のECセルを試作し,評価を行った。この結果,電解質としては,過塩素酸リチウム/炭酸プロピレン非水溶液,基板としてはITOガラスが良好な特性を示した。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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