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急速凝固法による超微細多孔質金属問化合物の作成とその物性

研究課題

研究課題/領域番号 03650553
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 金属加工
研究機関大阪大学

研究代表者

山内 勇  大阪大学, 工学部, 助教授 (60029189)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード急速凝固法 / 金属間化合物 / リ-チング / 超微細組織 / ラネ-合金
研究概要

本研究では超微細多孔質金属間化合物の新しい作成方法として化学的抽出法に着目した。種々の組成のAl_3(Ni_xFe_<1ーx>)_13元合金を回転水噴霧法によって急速凝固させ、出来るだけ微細かつ一様な合金粉末を作成した後、この試料を20%NaOH水溶液に反応させることによりAl原子をアルカリ抽出(以下リ-チングという)した。残ったFe,Ni原子が再配列して新しい結晶格子を形成するかどうか、生成相の安定性などについて調べた。その結果、x=0.1〜0.9の全範囲にわたってAl原子を抽出することが可能であった。リ-チングによって得られた粉末のX線回折パタ-ンはx=0〜0.33の範囲ではbcc+Fe_3O_4となりx=0.5〜1.0ではfcc構造となった。生成したfcc相は回折ピ-クがブロ-ドであり、ピ-クの半値帽は約2.0°でシェラ-の式から粒子径を計算すると約5nmと極めて小さいものであった。また、マクロ的にはリ-チング後の粉末粒子の形状はリ-チング前の形状を保っており、生成したfcc相の密度(格子定数)などから、リ-チング前の結晶格子のAlサイトからAlが抜け、Vacancyの多い、格子でFeとNi原子が常温近くの温度で再配列し、新しい格子を形成したものと考えられた。このため、見かけ密度が低く、比表面積の大きい多孔質のものが生成したことが分った。大きな比表面積のため、極めて活性な状態となり、リ-チング後の乾燥中に自然発火する現象が見られた。x=0.1〜0.33をリ-チングして得られる粉末はbcc構造をとるがこのbccはNiを平衡状態(max.8at%)以上に過飽和に固溶したものであり、従来の溶解法では得られないものであった。FeーNi系の金属間化合物はfcc構造をベ-スとするため生成したfccが金属間化合物であるとまでは断定できなかったが、本研究での方法が超微細多孔質活性金属間化合物を生成する端緒になりうると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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