研究課題/領域番号 |
03650570
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
篠原 正 東京大学, 工学部, 助教授 (70187376)
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研究分担者 |
辻川 茂男 東京大学, 工学部, 教授 (20011166)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 半導体電極 / n型半導体 / 透明導電性膜膜 / ITO / カソード防食 / 非犠牲カソード防食 / 透明導電性薄膜 / 非犧牲カソード防食 / ITO(Indrum Tin Oxide) / 酸化物半導体電極 |
研究概要 |
ITO-Ag対の腐食挙動を調べたところ、通常ITOがカソードに、Agがアノがアノードとなって、Agが腐食することがわかった。腐食電流(カップル電流)は、光の強度が強いほど、溶存酵素量が多いほど、Nacl濃度が高いほど大きくなった。腐食電流値は1μA1cm^2以下であるが、Ag膜の厚さが20nm程度であることを考えれば、無視できない大きさである(数日から数週間でAg膜は溶解してしまう)。こうした中で、特定の条件下ではITOがアノードとなって、Agをカソード防食できることがわかった。ここでITO表面でのアノード反応は水の酸化(H_2O→1/2O_2+H^++2e^-)であって、それ自身の溶解あるいは劣化を伴わないため、この防食効果は非犠牲的であることが期待できる。しかし、ITOの作製条件、熱処理条件を変えたが、Agを安定的にカソード防食できる十分卑な電位は得られなかった。そこで、ITOと同じn型半導体であり、フラットバンド電位(バンド構造が平坦になる電位)がITOより卑であるT_iO_2を、光透過率が影響を受けない程度(30nm)ITOの上にコーティングさせた。T_iO_2のオンセット電位(光照射下でアノード電流が流れ出す電位)は-500mV.SCEとITOのそれ〜0mVに比べかなり卑化した。Agの浸清電位は0.3%NaCl中で〜0mV、25%NaCl中で-160mVであるので、T_iO_2によってAgをカソード防食できることになる。T_iO_2とAg板とをカップリングさせたところ、Agにはカソード電流が流れ、カソード防食できていることを確認した。T_iO_2のオンセット電位が-500mVとかなり卑なこと、およびT_iO_2が化学的にも安定であることから、T_iO_2が他の金属材料についても、非犠牲アノードとして採用できる見通しが得られた。
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