研究課題/領域番号 |
03650593
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
溶接工学
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
瀬尾 健二 姫路工業大学, 工学部, 教授 (70047603)
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研究分担者 |
日下 正広 姫路工業大学, 工学部, 助手 (40244686)
野方 文雄 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (70047629)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | セラミック / 溶射 / 皮膜強度 / 熱疲労 / 剥離強度 / J積分 / 異材接合 / BEM / 残留応力 / 熱応力 |
研究概要 |
1.セラミック溶射皮膜の熱疲労剥離特性を明らかにするために、まず溶射による残留応力および熱疲労試験中の熱応力特性を検討した。その結果皮膜の平均引張残留応力は母材厚が厚いほど大きくなる傾向にあるが、母材厚が皮膜厚の10倍以上ではほぼ一定となること、また皮膜の熱応力には、ショットブラストによる母材の初期残留応力は全く影響しないことなどが明らかになった。 2.熱疲労試験中の溶射材端部に生じる熱応力のパラメータ整理をし、生じる熱応力の一般特性を明らかにすることが出来た。さらに生じる熱応力におよぼす試験片寸法の影響を検証し、母材厚が皮膜厚の4倍以上、試験片の寸法が皮膜厚の8倍以上となるとほぼ一定値になることが明らかとなった。したがって試験片をこの条件で製作しておけば実用溶射材の熱疲労条件と一致さすことが出来る。 3.上述の結果に基づきセラミック溶射試験片を製作し、熱疲労試験を実施し、熱疲労強度におよぼす溶射材端部形状の影響を検討した。その結果、端部形状を0゚、30゚、60゚と傾斜させると、30゚の傾斜の場合がもっとも熱疲労に対して弱くなることが明かとなった。これらは端部に生じる熱応力から一応説明可能であるが、さらに詳細にはき裂の伝播条件を考慮した破壊力学的検討が必要であることが明らかになった。 4.溶射材のような母材と皮膜の材質が異なる接合体が温度変化を受けた場合のJ積分を検討した。そしてJ積分値におよぼす各種パラメータの整理を行い、両材料の線膨張係数の差と温度変化から決まる熱負荷パラメータおよび両材料のヤング率の比によりJ積分値を簡単に算定出来るようにした。しかしこれを実験値に適用し熱疲労剥離限界条件を求めるまでには至らなかった。
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