研究課題/領域番号 |
03650606
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業分析化学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中嶋 直敏 長崎大学, 工学部, 助教授 (80136530)
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研究分担者 |
國武 雅司 長崎大学大学院, 海洋生産科学研究科, 助手 (40205109)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 二分子膜センサ / インピ-ダンス / ガス応答 / パタ-ン電極 / 二分子膜電極 / アミンセンサ / アルコ-ルセンサ |
研究概要 |
細胞膜に類似の構造、機能をもつ分子集合体である人工の二分子膜を素材とするインピ-ダンス法に基づく新しい二分子膜センサの開発に関し以下の成果を得た。 (1)二分子膜化合物の合成・・・グルタミン酸を骨格とするアンモニウム型の二分子膜化合物を合成し、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを用いてポリイオンコンプレックス型脂質を調製した。 (2)修飾電極作成・・・金製パタ-ン電極をスクリ-ン印刷の手法で作成した。上記のポリマ-型脂質をクロロホルムからキャストし、各種の二分子膜修飾電極を得た。 (3)インピ-ダンス応答・・・修飾電極に100mVの交流電圧を印加し、所定濃度のガスを導入した。これより以下のセンサ特性が観測された。 i)二分子膜センサは、ベンゼン、酢酸エチル等の極性の低いガスにはほとんど応答が見られなかった。 ii)水蒸気、アルコ-ル、アミン、二酸化イオウ、塩酸、酢酸などの極性が大きいガスには高感度に応答した。たとえば、トリエチルアミンに対しては数10ppmという低能度でもインピ-ダンスの低下が見られた。応答速度も1分以内であった。ガス濃度に対する応答の直線性も満足できるものであった。 (4)応答メカニズムについて・・・応答メカニズムとして、i)ガスの二分子膜表面への吸着に伴なう伝導キャリアの発生と、これによるインピ-ダンス低下、ii)ガス吸着による二分子膜の流動性変化が考えられる。現在のところi)が主であると推定される。
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