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層状複水酸化物のイソおよびヘテロポリ酸イオン架橋体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 03650665
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 工業物理化学・複合材料
研究機関八戸工業高等専門学校

研究代表者

成田 榮一  八戸工業高等専門学校, 工業化学科, 教授 (20111255)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード層状化合物 / 層状複水酸化物 / ハイドロタルサイト酸 / イソポリ酸 / ヘテロポリ酸 / インタ-カレ-ション / 架橋型層間化合物 / ピラ-化多孔体
研究概要

上記の研究課題のもとに二種類の方法による合成を行い,つぎのような成果を得ることができた。
1.酸化亜鉛ーアルミニウム固溶体を用いる吸着法による合成:まず出発原料であるZnーAl系炭酸型層状複水酸化物(LDH)の合成を行い,Zn/Al比2〜3,pH7〜10,温度60℃以上の最適条件を得た。このLDHを加熱処理したところ,200〜300℃で非晶質の酸化物固溶体となり,これを水中に添加すると再水和反応により再びLDHに戻ることを確認した。つぎにゲストアニオンとして[V_<10>O_<28>]^<6ー>を取り上げ,この水溶液に上記のZnーAl系酸化物を添加し,かきまぜることにより,層間距離11.8Åの[V_<10>O_<28>]^<6ー>ピラ-化LDHを得ることができた。最適合成条件は,V/Al比10,pH4.5,温度100℃,時間1〜3hであった。一般にポリ酸は酸性領域でのみ安定であり,pHが高くなると加水分解してしまう。ここでは,一般的である塩基度の高いMgーAl系LDHではなく,より塩基度の低いZnーAl系LDHをホスト層として選んだことが成功の鍵であった。以上のように,LDHのイソポリ酸イオン架橋体の合成法が確立された。
2.共沈法による直接合成:ゲストアニオンとして,αー[SiV_3W_9O_<40>]^<7ー>(Keggin構造)とαー[SiW_<11>O_<39>]^<8ー>(欠損Keggin構造)を取り上げ,これらの水溶液にZnCl_2とAlCl_3の混合水溶液を滴下することにより,ヘテロポリ酸ピラ-化LDHの合成を試みたところ,前者は加水分解しやすいため得られなかった。しかしながら,後者については結晶性のきわめて優れた層間距離14.6Åの架橋体が得られた。このような手法によるLDHのヘテロポリ酸イオン架橋体の合成は初めてであり,最適合成条件は,Si/Al比1〜2,Zn/Al比2〜3,温度100℃,時間0.5h,pH約6であった。今後の課題としては,ヘテロポリ酸の加水分解を仰制する方法を探索し,本法の応用範囲を広げることである。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Eiichi NARITA et al.: "Synthesis of Decavanadate-Pillared Layered Double Hydroxide via Calcined Zn-Al Oxide Precursors" Bulletin of the Chemical Society of Japan. 65. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Eiichi NARITA et al.: "Direct Synthesis of Heteropolyoxometalate-Pillared Layered Hydroxide by Co-precipitation Method" Journal of the Chemical Society,Chemical Communication. 1992. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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