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有機スズ化合物の再分配特性を生かした高効率アリル化剤の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 03650677
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 有機工業化学
研究機関大阪大学

研究代表者

馬場 章夫  大阪大学, 工学部, 助教授 (20144438)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1991年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードアリルスズ化合物 / カルボニル化合物 / アリルオキシラン / 再分配反応 / 有機スズハライド錯体
研究概要

カルボニル基のアリル化反応は重要な合成手段として広く研究されているが、選択性に欠ける場合や強ルイス酸あるいはPdなどの高価な貴金属触媒を必要とする場合が多く、より効率的な手法の開発が求められている。本申請研究は、従来は過酷な条件を必要としていたBu_3Sn〓とカルボニル基との付加反応を、ほとんど中性に近い錯体であるBu_2SnCl_2ーHMPA(あるいはBu_2SnCl_2ーEt_4NCl)を反応促進剤とすることによって効率よく進行させることに成功した。
この方法は、そのままでは反応性が低いBu_3Sn〓を触媒量のBu_2SnCl_2錯体によって活性の高いBu_2SnCl〓に変えてカルボニル基に付加させ、その後、錯体を再生するというものである。
この手法を式ー1に示した反応に適用し、アリルオキシランを合成することができた。この反応は、そのまま加熱するとラジカルカップリングが起こるため、Pd触媒などを使用しても容易に進行しないことが知られている。しかし、今回開発した錯体触媒を用いることによって高収率で目的のオキシランを得ることが可能となったものである。
本方法の利点は活性は高いが不安定なBu_2SnCl〓を常に触媒見合い量だけ生成するために、副反応を抑制できること、また強ルイス酸などの強い反応促進剤が必要でないことなどである。さらに最も特長的であるのは、これまでに開発されている方法の大半が、アリル化される基質であるカルボニル化合物を活性化するものであるのに対し、今回の方法はアリルスズを活性化しており、根本的に異っており、今後の検討でさらに新しい特性の開発が期待できるものと考えている。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Katsunori Yano,Yukio Hatta,Akio Baba,Haruo Matsuda: "Synthesis of Allyloxiranes from Allyltributyltin and αーHalo Ketones Catalyzed by Dibutyltin DihalideーHexamethylphosphoric Triamide Compleses" SYNLETT. 555-556 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Katsunori Yano,Akio Baba,Haruo Matsuda: "Allylation of Aldehydes by Allylー and Crotyltributyltin in the Presence of Catalytic Amounts of Bu_2SnCl_2 Complex" Bull.Chem.Soc.Jpn. 65. 66-70 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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