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カ-ボンレプリカ法による高分子材料の表面構造解析に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03650712
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 高分子物性・高分子材料
研究機関群馬大学

研究代表者

甲本 忠史  群馬大学, 工学部, 助教授 (00016643)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード透過電子顕微鏡 / 表面分析 / 高分子 / カ-ボンレプリカ / 顕微FTIR
研究概要

われわれはこれまであまり注目されていなかったカ-ボンレプリカ法が高分子材料表面の構造解析に有用な方法であると考え本研究を行った。これは高分子材料の最表面層が蒸着カ-ボン膜に付着して剥離することを利用し、最表面層の透過電子顕微鏡観察、電子線回折および顕微FTIR測定からその微細構造を解明するところに特徴がある。
二種類の超高分子量ポリエチレン(直鎖状高密度UHMWHDPEと直鎖状低密度UHMWLLDPE)を用い、鋼球に対する空気中、水中での摩擦摩耗試験を行い、その摩擦表面のカ-ボンレプリカ膜を真空蒸着装置(本研究において購入の設備備品)により作製した。レプリカ膜の透過電子顕微鏡観察と電子線回折を行ったところ、機械工学的には摩耗粉として観測されない微細なフィブリル状摩耗粉を摩擦表面にとらえることができた。これが分子鎖の絡み合いによるフィブリル化と母材ポリマ-への最凝着(一種のエピタキシャルな沈着)に起因することが明らかにした。さらに、水中ではリボン状晶の発現が見られ、電子線回折より結晶学的なac面がすべり面であることもわかった。この微細(幅0.2μm)なリボン状晶内の分子配向が偏光顕微FTIRにより解明できるのではないかと考え、分光学へのカ-ボンレプリカ法の応用を調べた。その結果、電気ベクトルをリボン状晶の幅方向(a軸)に入射した場合、メチレン基の横揺れ振動に帰属される731cm^<ー1>吸収の増大がみられ、この赤外二色性が電子線回折の結果とよく一致した。このほか、ラミネ-トフィルムなどの表面コ-ティング層のみのIRスペクトルも本方法で簡便に得られることがわかった。
以上の結果よりカ-ボンレプリカ法は高分子材料の表面分析に対して簡便で、有効な方法であると結論される。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Hironaka: "Morphological Study of the Wear of Crystalline Polymers(Part3)Ultrahigh Molecular Weight Polyethylene" Sekiyu Gakkaishi. 34. 75-80 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 甲本 忠史: "カ-ボンレプリカ法による高分子材料表面の顕微FTIR研究" 高分子論文集. 49. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 日本電子顕微鏡学会関東支部編: "先端材料評価のための電子顕微鏡技法" 朝倉書店, 382 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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