研究課題/領域番号 |
03650733
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
仲川 勤 明治大学, 理工学部, 教授 (60139459)
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研究分担者 |
樋口 亜紺 明治大学, 理工学部, 助手 (30189766)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ステロイド / 高分子膜 / 透過性 / 拡散 / 分配性 / 選択透過性 / 含水膜 / 溶解度パラメータ / ポリジメチルシロキサン |
研究概要 |
膜素材を通しての生理活性物質の透過は、近年最も高い関心が寄せられている膜利用分野のひとつである。ステロイド類はシクロペンタノヒドロフェナントレン環の11位、17位に結合している置換基により、極性が異なるほ、生理活性も著しく異なる。極性の状態が系統的に異なる9種のステロイド類を用い親水性を異にする高分子膜に対する透過性、選別輸送の機構を明らかにすることを目的として研究を行った。 今年度は高分子膜として、poly(γ-methyl-L-glutamate)以下PMLG、poly(L-leu-co-Llys)臭化水素酸塩、以下copoly(Lleu-Llys)、poly(trimethylsilyl propyne)、以下PMSP、親水性を有する糖鎖を結合させたポリヂメチルシロキサン、以下糖-PDMSの膜を合成して用いた。さらにキトサン膜をアセチル化した膜を用いた。透過係数および選別輸送の測定は、透過セルを用い、ステロイドの飽和溶液を入れ、透過側の濃度変化を紫外吸収スペクトルにより37℃で追跡して行った。 これらの膜のうち、前年度で研究したスチレンスルホン酸-メチルメタクリレート共重合体、以下copoly(SSA-MMA)、の膜と含水率の類似しているPMLG,copoly(Lleu-Llys)膜との透過係数を比較すると、前者より後者の膜が、いずれも低い透過係数を示した。また、疎水性のPDMSを改質した親水性の糖-PDMS膜に対するステロイドの透過性はcopoly(SSA-MMA)の透過性と類似していた。さらに、典型的な疎水性高分子膜で気体拡散係数がPDMSと同レベルで溶解度係数が一桁高いPMSP膜では、疎水性のステロイドの透過係数が一桁高く、前年度の研究で得られた結論が確認された。すなわち、含水性の膜においては、水和部分への溶解と拡散性が選別なくステロイド類の透過を支配し、疎水性膜においては、疎水性のステロイドの膜への溶解性を支配し、ステロイドの選別輸送をもたらすものである。膜のヘリックス構造、水素結合は拡散性を低下させる。
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