研究課題/領域番号 |
03650770
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 滋雄 京都大学, 工学部, 助教授 (20026272)
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研究分担者 |
寺嶋 正明 京都大学, 工学部, 助手 (30172092)
佐田 栄三 京都大学, 工学部, 教授 (60023024)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1991年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 疎水性酵素 / リポソ-ム / 再構成 / 反応特性 / 安定性 / 固定化 |
研究概要 |
従来、親水性酵素にくらべて、活性、反応特性、安定性などについての知見の少ない疎水性酵素を工業的に利用するため、リン脂質2分子構造やその組成がこのような疎水性酵素に与える影響を検討した。このため、疎水性酵素を吸着法、あるいは透析法によって、リン脂質2分子構造を有する人工小胞体である1枚膜リポソ-ムであるSUVに再構成し、その反応特性、安定性、固定化利用などについて研究を行い、以下のような成果がえられた。 1.疎水性酵素(リポプロテインリパ-ゼ)をリボゾ-ムに再構成することによって、活性が数倍に増加した。また、この活性は脂質2分子膜構造に依存し、その構造が破壊されると低下した。さらに酵素安定性も、脂質に負振荷を有するものを加えることによって増すことができた。このリポプロテインリパ-ゼの基質特異性は再構成によって変化しなかった。これらのことは疎水性酵素をSUVに再構成することは酵素利用にとって望ましい方法であることを示している。 2.疎水性酵素は再構成されることに、よってその立体構造に変化が生じて活性化されることがCDにより測定から明らとなった。 3.SUVに再構成された状態の疎水性酵素を、適当な高分子によって包括固定化することによって、活性、安定性の高い状態で固定化することができた。これは疎水性酵素のバイオリアクタ-における利用を可能にするものである。
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