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超微粒酸化物の異相係液ー液反応による製造

研究課題

研究課題/領域番号 03650789
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 反応工学
研究機関大阪府立大学

研究代表者

浅井 悟  大阪府立大学, 工学部, 教授 (90081348)

研究分担者 小西 康裕  大阪府立大学, 工学部, 助手 (90167403)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード水熱合成 / 微粒子 / 金属酸化物 / フェライト / カルボン酸 / 異相系液ー液反応 / バ-サチック酸 / 磁性材料
研究概要

従来の液相法には見られらない特色をもつ斬新な微粒子合成法の開発を目指して,本研究では有機相の金属カルボン酸の加水分解反応による微粒子の合成実験を130〜250℃の水熱条件下で行い,次の諸点を明らかにした。
1.出発物質が鉄カルボン酸の場合には,有機物質(カルボン酸や溶剤)の汚染のない,結晶性のよい酸化鉄微粒子を合成することに成功した。また,生成粒子の大きさは液相攪拌回転数を100rpmから500rpmに変化されることによって0.3μmから0.1μm程度まで減少し,粒子の化学形態は反応温度240℃を境にしてaーFe_2O_3から磁性酸化物Fe_3O_4へと変化することが見出された。さらに,反応温度の上昇や有機相カルボン酸濃度の減少に伴って,粒子の生成速度は著しく増大し,生成反応が数分以内で完了することもわかった。
2.原料としてニッケルカルボン酸を用いた場合には,全実験条件下で0.3μm程度の板状Ni(OH)_2が合成され,酸化物微粒子の生成は確認されなかった。
3.鉄ーニッケル複合カルボン酸を原料とした場合には,一次粒子径が約0.01μmの超微粒複合酸化物NiFe_2O_4を合成することができた。また,この粒子に対する飽和磁化の測定から,磁性酸化物であることも確認できた。
以上のように,本研究ではサブミクロンオ-ダ-の結晶性鉄系酸化物を,従来の液相法に比べて,安価な原料で,仮焼工程などの後処理の必要もなく,マイルドな反応条件下で短時間に合成できることが明らかになった。これらの知見をもとに,今後,異相系液ー液反応法による金属酸化物の合成研究を各種の二成分系へと発展させ,磁性材料として重要な種々のフェライト系複合酸化物の合成を目指すつもりである。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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