研究課題/領域番号 |
03650794
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発酵工学
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
新村 洋一 東京農業大学, 生物産業学部, 講師 (00180563)
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研究分担者 |
鈴木 英雄 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (90216424)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | NADHoxidase / Amphibacillus / Amphibacillus xylanus |
研究概要 |
NADHoxidaseはNADHを分子状酵素で酸化し、過酸化水素または水を生ずる酵素であるが、その機能及び微生物における生理的役割については不明な点が多い。我々はNmphibacillus xylanusのNADHoxidaseについて研究し、それが菌体内酸化還元バランスの維持、および酸素毒性防御へ直接関与することを明らかにしてきた。一方、本酵素が安定で強力なためバイオセンサ-、バイオリアクタ-への応用も期待され、本酵素反応機構解析と多量生産を図るため、当該酵素遺伝子のクロ-ニングと解析を試みた。今回はこれらについて得られた成果を報告する。1.NADHoxidase全構造遺伝子を含む9kbDNA断片を持つ、大腸菌のクロ-ンを得た。このクロ-ンの全菌体タンパクに対し抗NADHoxidase抗体を用いてMestern blottingを行ったところ、A.xylanusのNADHoxidaseと同じ分子量のバンドが確認された。またNADHoxidase活性の発現も観察された。2.9kb断片のうち、本酵素遺伝子が位置すると考えられる2kb断片の塩基配列を決定したところ、1527bpのOpen reading frameが確認され、A.xylanus NADHoxidaseと同じ分子量(55,000)のタンパクのコ-ドが推定された。3.親株のNADHoxidaseタンパクのN末端アミノ酸配列を16残基決定し、DNA配列より推定されるアミノ酸一次配列と比較した。両者は完全に一致し、全アミノ酸組成も一致した。4.推定された本酵素のアミノ酸一次配列は、BacillusのNADHehydrogenaseの配列と73%の相同性を示し、本NADHoxidaseがNADHdehydrogenase活性を推定されるシステイン残基も複数観察された。 本酵素はNADHoxidase活性の他、peroxidase,dehydrogenase活性をも有することが明らかになっている。本酵素の多機能性と今回明らかになった複数の触媒部位について、今後さらに検討してゆきたい。
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