研究課題/領域番号 |
03660084
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井田 正二 京都大学, 食糧科学研究所, 助教授 (70027184)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | イネ / Oryza sativa L. / 亜硝酸レダクターゼ / cDNAライブラリー / cDNAの塩基配列 / 介在配列をもつcDNA / 分子生物学 / 亜硝酸レダクタ-ゼ / 亜硝酸レダクタ-ゼcDNA / 亜硝酸レダクタ-ゼcDNAの塩基配列 |
研究概要 |
1.イネ亜硝酸レダクターゼ(NiR)cDNAライブラリーの作成。硝酸塩(NO_3)によって誘導したイネ緑化幼植物の葉と根の両組織からmRNAを単離精製し、cDNAを合成した。λgt11を発現ベクターとして、両者のcDNAライブラリーを作成した。その大きさは、それぞれ6×10^6pfu/mlと8×10^6pfu/mlであり、80-90%の組換へ効率を示す良質なcDNAライブラリーであった。 2.スクリーニングとクローニング。既に取得しているイネNiRcDNA(0.5kb)をプローブとして両ライブラリーのスクリーニングを行い、5×10^4ファージ当り、葉では67個、根では54個の陽性プラークの存在を認めた。この中から全長NiRcDNA(2.2kb)を持つクローンを取得した。 3.塩基配列の決定。全長NiRcDNAの塩基配列を決定した結果、葉と根の両方に2種類のNiRcDNAが存在することが判明した。即ち活性酸素蛋白質に対応する塩基配列を持つcDNAと、この塩基配列の中に93bpの塩基配列が挿入された挿入型cDNAが存在することが判明した。 4.イネcDNAの塩基配列の特徴。非挿入型cDNAは596個のアミノ酸をコードするクローンであった。このクローンにはポリAシグナルと思われるAAΤAAA配列が存在する。挿入配列を持つcDNAクローンは93bpの挿入配列を除けば、非挿入型クローンの塩基配列と同一であった。この挿入配列の由来を解明するために、イネ核ゲノムDNAを鋳型としてPCRを行った結果、この塩基配列はゲノムDNA中に存在することが判明した。挿入型NiRcDNAはイントロンの不完全な切り出しに帰因するのか、或いは生理的に意義のあるmRNAの存在の反映であるか否か不明である。この点についてはNiR遺伝子の全塩基配列の決定によって解明する予定である。
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