研究課題/領域番号 |
03660090
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
池田 郁男 九州大学, 農学部, 助手 (40136544)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | エピカテキン / エピガロカテキン / エピカテキンガレ-ト / エピガロカテキンガレ-ト / コレステロ-ル吸収 / 胆汁酸ミセル |
研究概要 |
(ー)ーエピカテキン(EC)、(ー)ーエピガロカテキン(EGC)およびそれらの没食子酸エステルである(ー)ーエピカテキンガレ-ト(ECG)、(ー)ーエピガロカテキンガレ-ト(EGCG)のコレステロ-ルおよびトリグリセリド吸収に及ぼす影響を胸管リンパ管瘻を施したラットで検討した。カテキンの投与によりコレステロ-ル吸収は投与した脂肪の種類に関わらず顕著に減少した。とくにECGとEGCGの混合物ではECとEGCの混合物よりもその効果は大きく、コレステロ-ル吸収はカテキンを投与していない群の約1/3に低下した。トリグリセリドの吸収はカテキンにより減少する傾向にあったが、コレステロ-ルほどには明確な影響ではなかった。コレステロ-ルを含む胆汁酸ミセルにカテキンをin vitroで添加したところ、添加したカテキンの濃度依存的にコレステロ-ルの沈澱は増加した。カテキンの没食子酸エステルのほうが遊離のものよりもその効果は大きく、また、没食子酸エステルのうちでは、EGCGがECGよりも有効にコレステロ-ルを沈澱させた。ミセルの胆汁酸濃度にはカテキンの影響はなかった。これらの結果から、カテキン類とくにその没食子酸エステルは胆汁酸ミセルからコレステロ-ルを沈澱不溶化させることにより小腸からのコレステロ-ル吸収を阻害することが明かとなった。このことがカテキンによる血漿コレステロ-ル濃度低下作用の主因であると考えられた。
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