研究課題/領域番号 |
03660147
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永田 信 東京大学, 農学部, 助教授 (20164436)
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研究分担者 |
古井戸 宏通 国立森林総合研究所, 研究員
井上 真 東京大学, 農学部(林), 助手 (10232555)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 熱帯林の減少 / 計量経済学的モデル / 焼畑耕作 / 用材生産 / 燃材生産 / 農用地・牧場への転用 / 経済発展 / 人口増加 / 熱帯林資源調査 / 人口圧と熱帯林の減少 / 伝統的な焼畑農法 / 用材需要 / 薪炭材需要 |
研究概要 |
現在地球環境の問題の中でも最も重要と考えられるのは、熱帯林の減少の問題である。熱帯林の減少は、焼畑耕作、木材輸出などの商業的伐採、薪炭利用を初めとする自給的伐採、農用地・牧場などへの転用、火災など、多様な人間活動に起因する現少である。 輸出用の伐採に限らず、商業的伐採は経済発展の段階及び森林の蓄積量と関係があるし、商業伐採が誘引となって焼畑農民の森林地帯へのアプローチを容易にするという面もある。人口増加と森林地帯へ進入する焼畑農民の数および燃材消費量との関係も考慮に入れる必要がある。このような複雑な諸関係を計量経済学を用いて解きほぐすことが、本研究の目的である。 本年度は、(1)熱帯林減少のメカニズムについて文献にあたり、その定性的な把握を行い、(2)計量経済学的モデルを構築した。 FAOの1990年を調査時点とする新しい推計が行われており、1992年中に公表予定であったが、未だに公表されていない。1982年に公表された旧データはFAO自体が修正の必要を認めており、それを用いた研究の意味は制限されたものになってしまった。 新データは中間報告が再三出されているが、地域単位の数値はあるものの国単位の数字がない。このため、本研究での本格的な計量経済学的分析は行えない。そこで地域単位の分析を行った。 人口増加の早いアフリカや南アジア地域よりも、経済成長の早いアジア地域での熱帯林減少が大きいこと、燃材生産は人口要因が重要であるが、それより国民所得に依存する用材生産が森林減少により深く係わることが窺われた。残念ながら、計量経済学的にこうした傾向を検定することは、データの制約から果たせなかった。
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