研究課題/領域番号 |
03660282
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古賀 脩 九州大学, 農学部, 教授 (80038166)
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研究分担者 |
宗 知紀 九州大学, 農学部, 助手 (90221340)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 放卵 / 卵殻表面色素 / アルギニン・バソトシン / プロスタグランディン / プロジェステロン / 無機リン |
研究概要 |
鶏の放卵誘起に関与する主な要因として、アルギニン・バソトシン(AVT),プロスタグランディンじPG)及び無機リンが知られている。本研究ではこれらの要因相互間の関連性について検討した。得られた主な成果は次のとおりである。 (1)リン酸塩溶液を卵殻腺部に投与し放卵を誘起した場合、卵殻腺部組織のPG濃度が増加し、AVTの放出が誘起された。一方、この放卵誘起効果はPG合成阻害剤の投与によって阻止され、血中AVT濃度の増加も抑制された。したがって、卵殻形成の終期にみられる卵殻腺液中のリン濃度の増加が、PCの産生とAVTの放出を誘起すると考えた。 (2)プロジェステロンの投与による誘蒸放卵時には同特に排卵も誘起され、卵殻腺液中のリン濃度が増加したが、アセチルコリンによる誘起放卵時には排卵は誘起されず、リン濃度も変化しなかった。このことから、卵殻腺液中のリン濃度の増加は、排卵と関連して生ずる血中プロジエステロン濃度の上昇によってもたらされるものと推定した。 (3)卵殻腺部における貯留色素量は、LHサ-ジの抑制、排卵20時間前の卵胞切除、ステロイドホルモン合成阻害剤の投与によって大きく減少したが、これらの処理後プロジェステロンを投与すると色素量は増加した。このことから、ウズラの卵殻腺部における色素貯留には、排卵誘起要因のうち、血中プロジェステロン濃度の上昇が関与しているものと考えられた。 (4)上記の貯留色素は、各種の放卵誘起物質の投与により放卵に伴って放出されたが、この場合あらかじめPG合成阻害剤を投与しておくと、色素放出が阻止された。また少量のPGの卵殻腺部内投与によって、放卵とは関係なく色素放出のみを誘起し得た。したがった貯留色素の放出に対して、PGが関与していることを推定した。
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