研究課題/領域番号 |
03660319
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
三宅 陽一 岩手大学, 農学部, 助教授 (20002256)
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研究分担者 |
横田 清 岩手大学, 農学部, 教授 (60109155)
金田 義宏 岩手大学, 農学部, 教授 (80152817)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 牛 / 染色体転座 / 微小フラグメント / 減数分裂 / 精子染色体 / 家系分析 / 繁殖性 / 肥育性 / 細胞遺伝学 / 精子の染色体 / 精液性状 / 受胎率 / 不均衡型精子 / 徴小fragment / 細胞培養 |
研究概要 |
1.家畜の染色体転座例における細胞遺伝学的研究結果 1)転座を保有している種雄牛の血液と皮膚から染色体標本を作製した結果、両組織の細胞すべてに転座型染色体が1個認められた。G分染法で、この転座は染色体のNo.1とNo.21の動原体融合に起因するものであることが認められた。 2)本牛ではその核板中に転座染色体とともに、微小なフラグメントを保有していた。フラグメントは転座型染色体の形成に伴って派生したもので、その存在は、染色体転座が本牛を起源としたものであることを推察させるものであった。 3)転座保有種雄牛の半数体(精細胞)の細胞学的分析の結果、減数分裂時の半数体(精細胞)では、1細胞核当たりのbivalentの数は、半分以上が28+XYとなっていて、正常牛と比べて1個減少していた。また、微小フラグメントを有する種雄牛の精細胞でフラグメントの存在が確認できたのは20個中、わずか6個に過ぎず、その形態も一定した特徴を示さないことを認めた。 4)転座保有種雄牛の精子の染色体を分析したところ、正常型と均衡型の比率はほぼ1:1であった。また、不均衡型精子の出現率は2.7%以下であった。 2.家畜の染色体転座例における家系分析の結果 転座保有種雄牛の子孫牛34頭中、18頭(53%)に染色体転座が伝播していた。 3.家畜の染色体転座例における臨床繁殖学的調査研究の結果 1)転座保有種雄牛の精液性状は、他の正常牛のそれに比べて、劣っていたが、受胎率に差は認められなかった。 2)転座保有雌牛の受胎率は、他の正常雌牛のそれに比べて、とくに劣っていなかった。 3)転座保有雌牛の肥育性を検討したところ、転座保有雌牛では1日あたり増体量は0.7Kgで、正常牛のそれと変わらなかった。
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