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鋳型走査電顕法の改良

研究課題

研究課題/領域番号 03670010
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 解剖学一般
研究機関岡山大学

研究代表者

村上 宅郎  岡山大学, 医学部, 教授 (50033204)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード鋳型走査電顕法 / 毛細血管床 / 注入鋳型法 / マイクロウェ-ブプロセッサ- / 走査電子顕微鏡 / 鋳型法 / 微細血管系 / マイクロウェ-ブによる加温
研究概要

メチルメタクリレ-ト単量体に1.0%の割合に過酸化ベンゾイル,さらに1.0%の割合にN,Nージメチルアニリンを加えて注入鋳型液とした。この鋳型液をリンゲル液とグルタ-ルアルデヒド液で潅流固定したラットの上行あるいは下行大動脈より十分注入したのち,このラットをマイクロウェ-ブ プロセッサ-(H2500,BioーRud Laboratories,Cambridge,Massachusetts,U.S.A.)の試料室にいれ,500〜550W・2000〜2,200MHz下50〜60℃で約10分加温した。その後,動物を試料室より取り出し,30〜60分間温水(50〜60℃)に浸して保温した。次に,動物を10%NaOHまたはKOHで処理して十分水洗いした。この方法で得られた鋳型を顕燥標本とし,オスミウム蒸気処理あるいは金を蒸着して走査電子顕微鏡で観察した。
上記メタクリレ-ト単量体注入による改良鋳型法は毛細血管網の再現に十分で走査電子顕鏡微下に立体的で詳細な毛細血管網の観察を可能にした。毛細血管を含む血管あるいは血管群の間に著明な不連続性(すなわち,注入不全)はほとんど認められず,膵島・腺房門脈系の鋳型にも十分適用できた。そして,この鋳型標本は適当に硬くてもろく容易にピンセットや針で微解剖でき,微細な膵島・腺房門脈系の第一次・第二次毛細血管網の全様を明らかにすることができた。さらに,同鋳型標本はオスミウム蒸気によく染まり,無蒸着下に走査電子検鏡することも可能であった。
以上のように,本研究で開発したメタクリレ-ト単量体注入鋳型法は固定動物あるいは臓器の毛細血管床の十分な再現を可能にした。ただし,本法では,注入液の組織に対する毒性と障害性が強く,無あるいは未固定の状態下での注入は不適である。すなわち,本法を使用するにあたっては,動物あるいは臓器を十分潅流固定して,血管を保護しておく必要がある。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Murakami,T.,Fujita,T.and Horie,M.: "A modified method for vascular casting and scanning electron microscopy:its use in demonstration of the rat pancreatic insuloーacinar and other vascular Systems." Archives of Histology and Cytology. 54. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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