研究課題/領域番号 |
03670022
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
中野 勝磨 三重大学, 医学部, 教授 (30024623)
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研究分担者 |
栢原 哲郎 三重大学, 医学部, 助手 (20024705)
安井 幸彦 島根医科大学, 教授 (30174501)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 視床 / 大脳基底核 / 線条体 / 運動野 / 補足運動野 / 運動前野 / 小脳 / 大脳皮質 / 脳幹 / 黒質 / 運動制御 |
研究概要 |
随意運動の発現・制御には、視床の運動系中継核が強く関与している。これらの中継核は大脳皮質領域とともに霊長類では高度に分化しており、神経回路の、解析にはサルにおける実験的観察が不可欠である。本課題では、種々の標識物質を用いて、サルの視床運動系中継核の出・入力関係を大脳基底核、小脳、大脳皮質に重点をおき、光顕・電顕的に観察した。 その結果、大脳基底核、小脳核、大脳皮質運動関連域からの入力及び大脳皮質への出力様式及び基底核からの下行路について重要な所見を見い出した。以下は今回の我々の研究により得られた最も重要な所見である。今回の研究により光顕的所見に加え、初めて電顕的にも大脳基底核がVLoを介して運動野に投射することを証明することが出来た。 GPmの尾側腹外側部のニューロンは視床のVLoを介して運動野に投射し、特に運動野の上肢支配領域には表在性と深在性の投射をする。表在性投射はI層の表層部に終止している。GPmの吻側背内側部のニューロンはVApcの内側部を介して運動前野に投射し、特に運動野上肢支配領域に隣接する運動前野では表在性と深在性の終止が存在する。GPmの背内側部から腹外側部移行部のニューロンはVApcの外側部を介して補足運動野に表在性と深在性の投射をする。GPmの内側から腹側部にいたる領域のニューロンはVLmを介して運動前野に表在性と深在性の投射をする。VAmcはGPmからは入力を受けず、黒質網様部(SNr)から入力を受け前頭眼野(8野)と前頭前野に投射し、特に後者領域には表在性投射が強く見られた。 その他、視床の正中中心核(CM)から線条体への局在性投射、視床の運動系中継核の小脳核入力様式、大脳基底核からの脳幹への下行性投射の詳細を明らかにし、更に淡蒼球外節-視床網様核-正中中心核の連絡系を電顕的に証明することが出来た。
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