研究課題/領域番号 |
03670035
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 信州大学 (1992) 千葉大学 (1991) |
研究代表者 |
増田 敦子 (1992) 信州大学, 医療技術短期大学部, 講師 (70165710)
本田 良行 (1991) 千葉大学, 医学部, 教授 (30019525)
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研究分担者 |
増山 茂 千葉大学, 医学部, 助手 (00219354)
本田 良行 千葉大学, 医学部, 名誉教授 (30019525)
増田 敦子 千葉大学, 医学部, 助手 (70165710)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 呼吸困難 / 息こらえ / 末梢化学受容器 / 低酸素 / 二酸化炭素 / Visual analog scale / 高所順応 / Visual analog scale. / 呼吸困難感 / CO_2 |
研究概要 |
平成4年度において低酸素の暴露期間が呼吸困難感に及ぼす影響を検討した。本研究組織者は他の科学研究補助金(国際学術研究:課題番号02041047)ヒマラヤ地域の高所極低酸素下における人体の順応機構に関する総合的研究の分担者であり、呼吸調節の研究を分担する際に中国チベット自治区ラサ市(標高約3700M)において高所滞在中の検討を行った。すなわち、ラサ市に2-3週間滞在し、慢性低酸素状態で高所順応し得た平地居住民を対象に平成3年度と同様に息こらえ行い、呼吸困難感をVAS(Visual analog scale)スケールで測定した。その結果、1.二酸化炭素は息こらえ時間には影響を及ぼさなかったが、呼吸困難感に対しては関与の程度が軽減された。このことは末梢化学受容器への刺激が持続するような慢性低酸素下では呼吸困難感を軽減させる別の因予が関与している可能性が示唆される。2.急性の低酸素は換気亢進に伴い肺胞気の二酸化炭素を低下させ、その上昇率を鈍化させる。一方、高所順応した慢性の低酸素状態では肺胞気の二酸化炭素は低下したままであっても、その上昇率は回復する傾向にあった。このことはまた、軽減された二酸化炭素の呼吸困難感に対する効果を相殺し、息こらえ時間に影響を与えなかったとも考えられる。以上より、呼吸困難感には、低酸素、二酸化炭素あるいは両刺激との相互作用による末梢化学受容器活動の増加、さらに二酸化炭素の体内蓄積量が関与することが示唆された。
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