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哺乳動物卵に於ける細胞内Caイオン遊離機構の生理学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 03670044
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生理学一般
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

宮崎 俊一  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80010081)

研究分担者 中田 健  東京女子医科大学, 医学部, 助手
白川 英樹  東京女子医科大学, 医学部, 助手
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード哺乳動物卵 / 受精 / 細胞内カルシウム遊離 / イノシト-ル3リン酸 / イノシト-ル3リン酸受容体 / 単クロ-ン抗体 / カルシウム波 / カルシウム振動
研究概要

細胞内カルシウムイオン(Ca)は,二次メッセンジャ-として種々の重要な細胞機能を制御する。受精卵に於ては,表層顆粒の開口分泌を誘発して複数の精子の侵入を防ぐとともに,休止していた卵を代謝的に活性化して細胞分裂をもたらす引き金として重要な機機能を果たす。Ca増加機序として細胞内Ca貯蔵部位(Caストア)からの遊離があり,イノシト-ル三リン酸(IP_3)によって誘発されるIP_3ーinduced Carelease(IICR)と,Ca自身によって誘発されるCaーinduced Ca release(CICR)が知られている。本研究では,Caストア膜上に存在するIP_3受容体に対する単クロ-ン抗体(mAb)(大阪大学蛋白研究所,御子柴教授の研究室による)がIICRを機能的にブロックするという重要な知見を得,ハムスタ-卵に於けるCa遊離機構を生理学的に解析した。予めmAbとCa指示薬fura2を卵細胞内に注入し,1〜2時間後にIP_3をマイクロピペットから電流パルスで細胞内に注入し,遊離したCaをfura2蛍光による画像解析により記録した。mAb,の一つでIP_3受容体のCaチャンネル部位附近を認識する18A10は,濃度依存性にIICRを非競合的に抑制することを明らかにした。ハムスタ-卵は受精時に精子附着部位からの伝播性のCa増加と,くり返すCa増加を示す。抗体18A10は,このCa waveとCa oscillationをともに濃度依存的にブロックすることを明らかにした。他方,Ca注入によっても伝播性のCa遊離がおこり,CICRの存在を示唆するが,これもIP_3受容体抗体でブロックされることを見出した。このように,哺乳動物卵受精には,IP_3によるCa遊離機構が一義的なメカニズムとして実際に機能しており,IP_3受容体がCa waveとCa oscillationという,空間的,時間的シグナル伝達に主要な役割を果たすことを初めて明らかにした。研究結果を論文としてまとめあげ,‘Science'誌に投稿した。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] S.Miyazaki: "Repetitive calcium transients in hamster eggs." Cell Calcium. 12. 205-216 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] S.Miyazaki: "Intracellular calcium release mechanism in hamster eggs." Biomed,Res.12. 185-187 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] S.Miyazaki et.al.: "Signal transduction of gamete interaction and intracellular calcium release at fertilization of mammalian eggs." In“Biology of Germ Cell LinesーIn Animals and Man"eds.H.Mohri,M.Takahashi and C.Tachi.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] S.Miyazaki et al: "Inhibitory effect of IP_3 receptor monoclonal antibody on IP_3ーinduced calcium release in hamster eggs." Jpn.J.Physiol.41. S45 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] S.Miyazaki: "Cell signalliny for intracellular Ca wave and Ca oscillations." Neurosci.Res.Suppl16. X1 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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