研究課題/領域番号 |
03670118
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
三輪 正直 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (20012750)
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研究分担者 |
内田 和彦 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (90211078)
内田 雅子 筑波大, 基礎医学系, 助手 (40223565)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | Gタンパク質 / GTP結合タンパク質 / ホルモン産生腫瘍 / 卵巣腫瘍 / ADP-リボシル化 / PCR / SSCP / ras遺伝子 / PCRーSSCP / 癌 / LCR |
研究概要 |
GTP結合タンパク質(Gタンパク質)は、細胞膜の受容体と共役し、細胞外のシグナルを細胞内に伝達する役割を担っている。この為、Gタンパク質の修飾反応は、細胞内への情報伝達の調節機構として重要であると考えられる。 従来、コレラ毒素によるGsタンパク質のADP-リボシル化や百日咳毒素によるGiタンパク質のADP-リボシル化の結果、細胞膜のアデニルシクラーゼの活性化が起きることが知られてきた。また、最近、ヒトの内分泌腫瘍でGsやGiのADP-リボシル化部位に突然変異を来たした例が知られるに至り、Gタンパク質の構造や機能の異常が或る種の腫瘍の原因として注目されるに至っている。 また、生体内では、ADP-リボシル化反応やその逆反応としての分解反応は、核と細胞質にて行われており、上記の毒素作用と類似した触媒活性が、細胞の増殖等の重要な調節反応と考えられる。 我々は、これらADP-リボシル化反応の細胞増殖における役割の一連の研究を行った。特に、ADP-リボシル化の研究の延長として更にGタンパク質の変異についてラット及びヒトの腫瘍について調べた。 その結果、ラットの実験膵がん、骨肉種、悪性線維組織細胞腫では、Gsの変異は認められなかったが、ホルモン産生のヒト卵巣腫瘍10例中1例にSingl Stranded conformation polymorphism法で、Gsのサブユニットの突然変異を示唆する所見を認めた。現在、再現性の検討を行いつつある。 以上のように、Gタンパク質の変異または修飾反応の細胞増殖における役割について今後更に研究を進展させて行く必要があると考える。
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