研究課題/領域番号 |
03670156
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
町並 陸夫 (町並 陸生) 東京大学, 医学部(医), 教授 (30010052)
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研究分担者 |
森 正也 東京大学, 医学部(医), 助手 (90210137)
土橋 洋 東京大学, 医学部(医), 助手 (90231456)
石田 剛 東京大学, 医学部(医), 助手 (40223002)
堀内 啓 東京大学, 医学部(医), 助手
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 骨軟部腫瘍 / 病理組織診断 / 染色体分析 / DNA分析 / 癌遺伝子 / p53遺伝子 / 免疫組織化学 / 点突然変異 / p53 oncogene / Kーras gene / 骨及び軟骨肉腫 |
研究概要 |
前年度に行った軟骨肉腫の染色体分析の結果、#12q13を含む相互転座のみられた2症例については、その詳細をまとめたものが国際誌に掲載された。昨年度にひき続き症例をさらに増し、軟骨肉腫16例についてp53蛋白の過剰発現を免疫組織化学的にp53遺伝子の点突然変異をダイレクトシークエンシングで検索した。パラフィン切片を用いた抗p53蛋白ポリクローナル抗体による免疫組織化学的染色では、16例中、悪性度III度の2例にのみ陽性所見を得た。また新鮮生材料が得られた14例についてエクソン5〜9に関し、PCR後ダイレクトシークエンスを行った結果、やはり悪性度III度の2例に点突然変異を認めた。通常型軟骨肉腫ではエクソン5、コドン157、淡明細胞型ではエクソン5、コドン237に変異を認めた。これらの結果より、軟骨肉腫ではp53遺伝子の変異は生物学的悪性度の高い亜型において認められ、それらの生物学的性状とp53遺伝子の関連が強く示唆された。一方、骨軟部腫瘍の診断をより正しい確実なものとするために、以下の検索を種々行った。筋小胞体ATPase及び骨巨細胞腫瘍に対してモノクローナル抗体を作製し、骨軟部腫瘍を免疫組織化学的に検索したところ、筋小胞体ATPaseは横紋筋肉腫以外にも脊索腫や軟骨肉腫で陽性となること、また、破骨細胞の前駆細胞と考えられる単核の細胞も骨巨細胞腫瘍と同様の反応を示すことが明らかとなった。その他、類上皮肉腫、骨アダマンチノーマ、脊索腫、骨原発悪性リンパ腫、隆起性皮膚線維肉腫、滑膜肉腫を免疫組織化学的並びに電顕的に検索し、それらの特徴をより明確にした。また、骨軟部腫瘍の画像解析も併せ行い、悪性度或は組織型別の腫瘍細胞核の差異を明らかにした。
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