研究課題/領域番号 |
03670202
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学
|
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
金田 良雅 東海大学, 医学部感染症学, 教授 (60051471)
|
研究分担者 |
田中 朝雄 東海大学, 医学部感染症学, 助手 (50192175)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1991年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | システィンプロテアーゼ / クルーズ・トリパノソーマ / ランゲル・トリパノソーマ / 侵入機構 / mismatch repain gene / 赤痢アメーバ / 病原性 / 血液寄生鞭毛虫 / システイン・プロテイナ-ゼ / 細胞侵入性 / クル-ズ・トリパノソ-マ / ランゲル・トリパノソ-マ / 赤痢アメ-バ |
研究概要 |
寄生虫の宿主への侵入機構を明らかにするため、侵入に関与する因子とされるシステイン・プロテアーゼに着目し、トリパノソーマ類の侵入性の異なる株ならびに種から遺伝子を分離し、比較を行った。既知の酵素活性部位の塩基配列を基にプライマーを作成し、それを用いてクルーズ・トリパノソーマとランゲル・トリパノソーマの genomic DNA からPolymerase chain reaction(PCR)によって遺伝子増幅を行った。そして、得られた DNA 断片の塩基配列を決定した。クルーズ・トリパノソーマでは侵入好適組織の異なる株間でわずかな違いが認められ、この酵素が侵入性の差と関連していることが強く示唆された。次いで、組織侵入性がないとされるランゲル・トリパノソーマから得られた DNA 断片を他のトリパノソーマ類のアミノ酸配列とを比較すると、組織侵入性のないトリパノソーマ類に類似性が高いことが確かめられた。次に、染色体を Pulsed-fieldgradient gelelectrophoresis によって解析し、その数と大きさが決定された。得られた酵素遺伝子をマーカーとして染色体上の遺伝子の位置を解析を行い、酵素遺伝子が二つの染色体上に存在していることが明かとなり、multiple genes かまたは pseudogenesの存在を示唆した。また、ランゲル・トリパノソーマから得られた DNA 断片の中に Mismatch repair 遺伝子と相同性をもつ遺伝子が認められ、システィンプロテイナーゼ遺伝子と同じ染色体上に存在し、同じ過程で発現されていることが示唆された。 一方、組織侵入性の異なることによって病原性に違いが生じる赤痢アメーバについても分子生物学的解析を行った。病原性の異なる赤痢アメーバ株間で RNA を比較した場合、相違が認められ、病原性の異なる株間で異なった物質を生成していることを示唆するものであった。
|