研究課題/領域番号 |
03670255
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
林 眞一 熊本大学, 医学部, 助手 (50208617)
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研究分担者 |
小川 峰太郎 熊本大学, 医学部, 助手 (70194454)
國貞 隆弘 熊本大学, 医学部, 講師 (30205108)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | cーkit / チロシンキナ-ゼ / Wマウス / SLマウス / 転写調節 / 幹細胞 / 造血機構 |
研究概要 |
受容体型チロシンキナ-ゼcーkitとそのリガンド(slf)に異常を持つWとslマウスの症状が示すように、cーkitからの信号は血液細胞、色素細胞、生殖細胞の増殖、分化に発生初期から必須である。胎生期から成熟個体まで機能面に関しては単クロ-ン抗体を用いて解析してきた。本研究はcーkit発現が各細胞系譜の初期に限られていることから幹細胞研究にとって有力であること、slfの発現調節は幹細胞と支持細胞との相互作用を明らかにするためにも必要であり合せて解析を行なった。 1.cーkit遺伝子は200kbにもわたる構成からなる。我々は転写開始点直上にプロモ-タ-領域を検出した。しかし組織特異的発現を制御するエンハンサ-領域は上流30kb及び第1エクソンより下流30kb内にはみいだせなかった。現在、第2エクソンより膜通過部までを単離し検討している。 2.slf遺伝子発現調節領域は転写開始点直上にTATAボックスをもち、その20bp上流にGCボックスが存在する発現誘導型の構成をしていた。TATAボックスより30bp内に組織特異的発現を制御する領域も存在していた。現在、この領域を含むLacz遺伝子との結合コンストラクトを導入したトランスジェニックマウスを作成中である。このマウスを用い、抗cーkit抗体との組み合わせにより組織内でのそれぞれの発現が理解できる。 本研究の特色の一つは、発現調節異常を含む多くの変異マウスが存在し、調節領域、それに関与している転写調節因子等を明らかにすることで、それによりひきおこされる症状、機能的異常を容易に解析できることである。さらにcーkitが血液幹細胞すべてに発現していることは、この遺伝子発現を制御するものが血液細胞の起源を明らかにできる可能性をも含んでいる。
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