研究課題/領域番号 |
03670274
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
矢野 栄二 帝京大学, 医学部, 助教授 (50114690)
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研究分担者 |
浦野 直子 帝京大学, 医学部, 助手 (30177232)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | アスベスト / 人造鉱物繊維 / セラミックファイバ- / 活性酸素 / 化学発光 / 電子スピン共鳴 / 多核白血球 / 発がん性 |
研究概要 |
アスベスト等鉱物繊維の発がん性については、その機序は未だわかっていない。しかし最近、鉱物繊維が生体細胞と反応して産生される活性酸素がその発がん性に関与している可能性が考えられている。そこで鉱物繊維の産生する活性酸素を測定し、それが発がんなどの毒性発現にいたる機序を検討することを目的として、次の研究を行った。1.全ての実験の基礎となる、アスベストにおけるUICCスタンダ-ドサンプルに相当する、人造鉱物繊維の標準試料はこれまでなかった。そこで人造鉱物繊維の標準試料の調整法として、実験室においてはミキサ-と水柱での沈降法、比較的多量の資料を調整する場合はプレスと水簸法を用いることにより確立した。また、こうして作った標準試料のサイズ分布と組成を明らかにし、サイズ・組成と活性酸素産生の関係を検討した。またこの標準試料により、今後他施設との比較実験をおこなう条件が整えられた。2.ヒト末梢血より分離した多核白血球と、鉱物繊維が反応して産生される活性酸素を、化学発光法と電子スピン共鳴法の両者で測定した。その結果、他の鉱物繊維に比べてアンソフィライトが早期に活性酸素を産生する事が確認され、両測定の対応関係が示された。また人造鉱物繊維のセラミックファイバ-が比較的強い活性酸素産生能を持ち、それはカタラ-ゼで抑制されることから、ハイドロキシラジカルの関与が考えられた。アスベスト代替品の中でセラミックファイバ-は、実験動物での発がん性が疑われており、この結果は注目に値する。3.エリオナイトおよびクロシドライトについて、これらの繊維が産生する活性酸素の種別をスキャベンジャ-を用いて調べ、ス-パ-オキサイド、過酸化水素、ハイドロキシラジカルの関与を明らかにした。また、これらのラジカルの産生には、必ずしも貧食作用を必要としないことを示した。以上の研究をとうして、鉱物繊維の発がんメカニズムを考察した。
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