研究課題/領域番号 |
03670310
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
三浦 幸雄 東北大学, 医学部, 助教授 (90004689)
|
研究分担者 |
野城 孝夫 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (40241624)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | dopamine spillover / kidney / norepinephrine spillover / plasma free dopamine / rabbit / volume expansion / anqiotensin II / renal norepinephrine spillover / dopamine / enalaprilat / sodium nitroprusside / phenylephrine |
研究概要 |
急性容量負荷刺激時の腎norepinephrine(NE)およびdopamine(DA)作動性神経活性の変動を検討するため、慢性的腎静脈カテーテルを留置した無麻酔家兎を用い、生理的食塩水(50-150ml/h)を段階的に増量し経静脈的に投与しながら、尿、血液を採取して腎NEおよびDA overflowを求めた。また、^3H-NEまたは^3H-DAを持続静注し、これらの腎におけるfractional extraction(FE_<NE>,FE_<DA>)を求めた。 結果:(1)腎NEおよびDA overflowの基礎値はそれぞれ19.3±6.7ng/min,321±145pg/minであった。(2)容量負荷により平均血圧、心拍数および腎血流量は、有意の変化を示さなかったが、尿量、尿中Na、DA排泄量は、用量依存的に増加した。生食50ml/h投与時のNE overflowは11.3±6.2ng/minと減少し、DA overflowは1070±880pg/minと増加した。100および150ml/h投与時のNE overflowは、基礎値に比べ低下したままであったが、DA overflowは減少傾向に転じた。(3)FE_<DA>は、基礎値と容量負荷時にはそれぞれ70%、56%であり、いずれもFE_<NE>より低値を示した。 ^3H-DAを用いたDA kineticsにより、腎DA overflowが微量ながらも検出され、急性容量負荷刺激の初期に増加することが観察された。これは、腎にDA作動性神経が存在し、容量負荷刺激により活性が亢進することを示唆する。NE overflowは容量負荷により減少したことより、DA作動性神経は、NE作動性神経とは独立した調節系である可能性が示唆された。また、腎DA overflowは容量負荷が大きくなるにつれ減少したが、これは負荷量の違いに加えて時間経過による可能性も否定できない。これに対し、尿量、尿中Na、DA排泄量は用量依存的に増加したことより、腎DA作動性神経活性と腎尿細管におけるDA産生能とは異なった調節系であることが明らかになった。
|