研究課題/領域番号 |
03670322
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
塩澤 俊一 神戸大学, 医学部, 助手 (40154166)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 慢性関節リウマチ / cーfos / 遺伝子発現 / 関節破壊 / 骨吸収 / 滑膜 / コラ-ゲン |
研究概要 |
慢性関節リウマチ(RA)の病因は不明であるが、発症病因の観点から、関節滑膜に到達した未知の病原因子により惹起された滑膜炎症が遷延化して、骨・軟骨破壊を来たすと考えられる。RAの滑膜炎症に関与するinterleukin1(1L1)、1L6、tumor necrosis factor αは滑膜の間葉系細胞から産生されるサイトカインで、細胞内伝達系・oncogene活性化を経てcーfos等の核内遺伝子を発現させる。私共は先きにH2ーcーfosトランスジェニックマウスに実験関節炎を作成して、cーfos遺伝子の発現増強により活性化された滑膜間葉系細胞が、それ自身で強い間節破壊を起し得る事を見出した。cーfos遺伝子は実際RA滑膜に強く発現している。そこで、ヒトcーfos遺伝子断片1.4kbをPH8ベクタ-のMuLVーLTR下流域に組み込んでヒト培養滑膜細胞に導入すると、滑膜細胞は特徴的な形態変化と共に増殖亢進を示した。また、骨芽細胞MC3T3ーE1に導入すると、特継的にcーfos mRNAを発現した骨芽細胞クロ-ンにおいて有意のcollagen合成・type I collagen mRNA発現の低下が認められた。さらにcーfos遺伝子を強く発現した骨芽細胞培養上清中には強い骨吸収促進活性が検出された。このことは、cーfos遺伝子の発現増強が滑膜増殖や骨吸収等RAの病態に深く関わっている事を示しており、現在cーfos遺伝子発現レベルにおいてその治療的制御の検討を行っている。
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