研究課題/領域番号 |
03670352
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
白鳥 康史 東京大学, 医学部(病), 助手 (70196624)
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研究分担者 |
小松 裕 東京大学, 医学部(病), 医員
椎名 秀一朗 東京大学, 医学部(病), 助手
川瀬 建夫 東京大学, 医学部(病), 助手 (40169727)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 肝類洞壁細胞 / 分離・培養 / 細胞間相互作用 / クッパー細胞 / 肝類洞内皮細胞 / pit細胞 / 走化性物質 / 接着因子 / 増殖因子 / ICAM / Pit細胞 / 肝転移 / 多核白血球 / 肝内皮細胞 / 接着分子 / 抗腫瘍効果 / 細胞障害 |
研究概要 |
本研究において、肝類洞壁細胞の相互作用を肝疾患の病態生理の点から明らかにした。 各種肝類洞壁細胞の分離、培養;肝内皮細胞の分離はcollagenaseで肝臓を灌流後、比重遠心法にて行った。分離内皮細胞はcollegen被覆ディシュにのみ生着した。電子顕微鏡にて検討したところ、特徴的なsieve plateやporeが培養内皮細胞に認められた。acetyl LDLの取り込みも認めた。Kupffer細胞はプラスチックプレート付着法にて分離し、Pit細胞は肝内の単核細胞を比重遠心法にて分離した。 多核球の肝内浸潤機構の解明;アルコール肝炎における多核球の肝内浸潤機序;エタノールにより、肝細胞からchemotactic factorを産生することを明らかにした。この生理活性物質はトリプシンや熱で分解され、分子量20kdと40-45kdの蛋白であった。現在、この生理活性物質の分離を行っており、サイトカインの一種である。また、この生理活性物質は多核球の活性をも亢進した。ガラクトサミン肝障害における多核球の関与;ガラクトサミン肝障害においても多核球が関与し、この肝障害には肝内皮細胞に多核球の接着が増進していた。その機構にTNFやLPSが関与していた。これらサイトカインは培養内皮細胞のICAMの発現を亢進させることも明らかにした。 肝内pit細胞と肝における腫瘍転移阻止機構;Biological Response Modifier(BRM)を投与すると肝内pit細胞の著しい増加をみとめ、このpit細胞の動態の制御にはKupffer細胞の機能が関与することを明らかにした。 また、colon 38大腸癌を上腸間膜静脈に投与して、再現性よく肝転移モデルを作成した。BRM投与によりpit細胞の機能を亢進させることにより、この大腸癌の肝転移を阻止することを明かにした。in vivo tumor neutralization assayを用いて、asialo GM1陽性細胞が腫瘍の細胞障害や増殖阻止に関与していることを明らかにした。このpit細胞の機能亢進にはIL-2が関与していることが示された。
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