研究概要 |
ヒト胃ムチンのコア蛋白C赤端側の8KD_aのトリプシンペプチドを認識するモノクローナル抗体(3G12)を作成した。本抗体を用いて,ヒト胃粘膜上皮細胞,癌細胞のmRNAを用いたin vitro traralation 生成物の免疫沈降物をSDS-PAGE,オートラジオグラフィーにて解析した。正常胃粘膜では約3KDaのOignal Seguenceを有する60KDaのムチンコア蛋白を,又,癌細胞(Hs746T)でも54〜60KDaのコア蛋白を同定した。正常60KDaコア蛋白においてもLetero genityを認めた。ヒト正常胃粘膜上皮細胞でのムチンprecursor蛋白の検討では,粗面小胞体内における,precursor subunitは,約60KDaであり,非環元下で120,180,1240KDaのprecursor蛋白を認めた。以下より,粗面小胞体内において,S-S結合にて4量体まで合成され,その後Golgi装置で,glycosylatinを中心とする高分子化が行なわれ,分泌されると思われた。一部に報告されている様に,O-glycoside結合を主とするムチンでも,その細胞内輸送に関しては,N-glycanの存在が重要で,いわゆる高マンノース型糖鎖が関与する所見は否定的であった。一方癌細胞のムチンに関しては,invitro trauslatian実験おいて,正常と類似のCore蛋白を認めるも,delitiunなどを含めたbeterogeneitya可能性も考えられた。細胞内輸送においては,症例により,high moliecnlarなものもあるが低分子量のまま,オリゴマー化の不全や,glycosglationの不完全状態で分泌されるものも多く認められた。その際に,細胞内輸送や分泌において,N-Glycdnの関与しているものが一部に認められた。 現在まで,異った5種類のムチン遺伝子ファミリーが報告されておりコア蛋白の検討がなされつつあるが,GOKDaコア蛋白に相当する遺伝子は同定されておらず,現在ヒト胃粘膜上皮C-DNAライブクリー(λgt11)を用い遺伝子クローニングの準備中である。
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