研究課題/領域番号 |
03670421
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
荒木 淑郎 熊本大学, 医学部, 教授 (40068961)
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研究分担者 |
安東 由喜雄 熊本大学, 医学部附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 家族性アミロイドポリニュ-ロパシ- / 自律神経障害 / レ-ザ-ドップラ-皮膚血流計 / モノクロ-ナル抗体 / イムノブロット / PCR法 / DNA診断 / ポリニュ-ロパシ- |
研究概要 |
家族性アミロイドポリニュ-ロパシ-(FAP)患者は感覚優位の障害に加え、多彩な自律神経機能異常を呈する遺伝性の疾患である。本症では病期の進行過程で見られる四肢の浮腫の病態解析や自律神経系の異常の出現時期についての報告はない。自律神経障害は、ポリニュ-ロパシ-よりも生命予後を考える上で重要であるが、これまで、その障害度を定量的に評価する方法がなかった。我々はFAP患者の末梢の神経機能を定量的かつ非侵襲的に評価する目的で、レ-ザ-ドップラ-皮膚血流計、カプセル発汗計を用い、各種負荷後の反応性を測定した。心臓の自律神経機能は心電図RーR間隔の周波数をコンピュ-タ解析した。これらの結果から、FAP患者のみでなく、FAP遺伝子保因者においても、体性感覚運動障害に先行して自律神経の異常が起こっていることが判明した。この新知見は、根本的な治療法のない現時点にあって、自律神経障害をコントロ-ルすることがその生命予後を良好にする為には極めて大切であることを意味する。 又、熊本県内のFAP患者(遺伝子保因者を含む)の有病率を明らかにするため、無作意に200名の一般患者の異型トランスサイレチンをモノクロ-ナル抗体を用いたイムノブロット、PCR法によるDNA診断により測定したが、異型トランスサイレチン保有者は存在しなかった。この事は、FAPタイプIは、熊本県荒尾以外の地域の発症頻度は極めて低いことを意味すると考えられる。
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