研究課題/領域番号 |
03670538
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
武田 徹 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10197311)
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研究分担者 |
赤塚 孝雄 山形大学, 工学部, 教授 (80091875)
石川 演美 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (10026932)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1992年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 放射光 / 単色X線 / computed tomogrphy / 高分解能 / 画像診断 / 機能画像 / synchrotoron radiation / computed tomography / biomedical diagnosis / cerebral blood flow / nuclear medicine / functional analysis |
研究概要 |
従来のX線管球の使用では、不可能な微量な造影剤を検出するための放射光を利用した高感度なX線CT装置開発を施行した。加速器からの放射光は、非常にX線の輝度が高く、かつ非常に広い領域にわたる白色X線である。そのため、造影物質の吸収が最も大きくなるK吸収端直上の単色X線で画像を得ることが可能となる。この特性を利用すると、画像のコントラストを1桁改善する事ができる。そこで、核医学検査で利用されている機能画像診断薬を用いた検査を空間分解能が優れたX線CTに一部導入することが可能となる。 本研究では、高エネルギー物理学研究所のTristan ARリングの偏向磁石ビームラインで、簡単な放射光CT装置を作製し、ファントムおよび動物実験を施行した。実験装置は、チャンネルカットX線ミラー(Si(111))、資料回転台、X線スリット装置、X線検出器(イメージングプレート(IP))よりなる。IPで得られたスリット状の線画像データは、IP reader(BAS2000)で読み取り、計算機システムを用いて画像を作製した。空間分解能100μm、スライス厚1mmで、約45μg/mlのヨウ素造影剤が検出された。この装置の検出限界は、IP readerのダイナミックレンジが1000:1と限られていたため、約59μg/mlで、検出限界のヨウ素を捕えることが可能であった。目的の検出濃度が5μg/mlで今回の研究では、この濃度に到達できなかったが、検出器としてダイナミックレンジが10000:1以上の装置を用いれば到達可能と考えられた。また、画像を改良するための研究として、a)X線強度の変動を減らすためのX線ミラー冷却実験、b)被射体からの散乱線を減少させるためのグレーデル効果実験を行なった。 放射光CTのこの課題は終了するが、これまでの基礎実験を通して放射光CT装置の問題点と限界、その改良点が明かとなった。
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