研究課題/領域番号 |
03670552
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
中村 佳代子 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20124480)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | モノクローナル抗体 / CEA / インターロイキン / 大腸癌 / RI標識 / モノクロ-ナル抗体 / インタ-フェロン |
研究概要 |
腫瘍のRadioimmunodetectionやRadiommunotherapyにおいてモノクローナル抗体によって腫瘍に運ばれたRIは必ずしも高くはない。本研究課題はこの問題点を解決する一つの手段として、BRM製剤を抗体と併用投与し、腫瘍細胞や組織の生化学的性質を変え、抗体の集積を高める方法を取り上げ、その機序を明確にする事を目的としたものである。前年度はBRM製剤としてインターフェロンを検討し、細胞の抗原の発現が増加する事を証明した。本年度はインターロイキン2(IL-2)を選択しヌードマウスをモデルとしてIL-2による血管透過性の増感を期待した。 ヒト胃ガン細胞(MKN45)を植え付けたヌードマウスにTc-99mで標識した抗CEAモノクローナル抗体(ZCEO25)を静注投与し、この生体内分布に及ぼすIL-2の影響を検討した。RI標識したアルブミンやIgGを用いて血管のpermeability、vascularityも併せて検討した。その結果: (1)IL-2の投与量に依存して腫瘍へのTc-99m抗体の集積が増加した。 (2)IL-2は静注投与の方が腹腔投与よりも効果が顕著であった。 (3)IL-2で処理すると肝臓、脾臓へのTc-99m抗体の非特異的集積も増加した。 (4)Tc-99m抗体の集積が増加した腫瘍、組織ではpermeabilityも増加しており、一方、vascularityには全く変化が認められなかった。 以上の結果よりIL-2を投与すると腫瘍組織の血管permeability=透過性が増加し(正常組織よりも少し特異的に)結果的に抗体の集積が増すことが証明された。臨床に対応するIL-2の投与量や時期などのプロトコールについては更に検討を必要とする。
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