研究課題/領域番号 |
03670625
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
金井 俊雄 (金 俊雄) 大阪大学, 医学部, 助手 (50205051)
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研究分担者 |
後藤 満一 大阪大学, 医学部, 助教授 (50162160)
門田 守人 大阪大学, 医学部, 助教授 (00127309)
堂野 恵三 大阪大学, 医学部附属病院, シニア非常勤
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | Multiple Donor / ラ島移植 / 同種移植 / Vascular Access / MULTIPLE DONOR / FLOW CYTOMETRY / CELL SORTER |
研究概要 |
Multiple donorからのラ島の有用性をマウスの系において検討した。単一ドナーでは、200個のラ島を移植したときに、レシピエントは正常血糖値を長期維持した。次に左腎に150個、右腎に50個の同系のラ島を移植(同系移植)した。移植7日目に左腎(150個のラ島移植片)を摘出したところ、それ以後も11例中8例のレシピエントは正常血糖値を維持した。糖負荷試験(IV-GTT)においても、良好な反応を示した。更に、同様の実験を異系のラットを用いて検討した。異系ラ島200個、同系ラ島150個と異系ラ島50個、異系ラ島150個と異なる異系ラ島50個を左右の腎に移植した後、7日目に150個のラ島移植片を摘出した。各群の平均生存期間は各々7日、22.5日、14.0日で、multiple donorを用いたときに単一群に比し生着延長効果を認めた。以上より、multiple donorによる血糖の正常化は少数のラ島移植片の生着を可能にし、更に生着延長効果をもたらすことが示された。雑種成犬を用いた大動物モデルで経時的に繰り返しラ島を移植する方法とその有効性を検討した。Perfusion systemを用いたコラゲナーゼ消化法とFicoll density gradientによりラ島を分離した。得られたラ島数は39,000±14,700個で、平均直径は99.2±31.0μm、purityは50-70%であった。内径1.5mmのシリコンカテーテルを脾静脈より挿入し、カテーテルの先端を門脈系におき、左側胸部の皮下に埋没したvascular accessと接続した。vascular accessよりラ島を門脈内に移植後血糖は降下し、平均3回移植後に正常血糖値がえられた。門脈圧は10.2±0.9cmH_2Oからラ島移植後14.0±2.0cmH_2Oと上昇したが、2日後には移植前値に復した。術後7日目の門脈造影では門脈の閉塞を認めなかった。以上より、vascular access systemを用いることにより大動物においてもmultiple donorからのラ島移植は可能で、正常血糖値がえられた。
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