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ヒト消化管正常粘膜からの発癌物質ーDNA付加体の検出

研究課題

研究課題/領域番号 03670628
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 消化器外科学
研究機関徳島大学

研究代表者

梅本 淳  徳島大学, 医学部, 助手 (60185072)

研究分担者 谷木 利勝  徳島大学, 医学部, 講師 (50155206)
門田 康正  徳島大学, 医学部, 教授 (60028628)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード^<32>Pーポストラベル法 / DNA付加体 / 発癌物質 / 消化器癌
研究概要

今回我々は、食物に由来すると考えられる発癌物質が、ヒトの胃及び大腸においてDNA付加体を形成していることを ^<32>Pーポストラベル法を用いて検出する事に世界で初めて成功した。
今までに、我々はTrpーPー1という食べ物に含まれる発癌物質が健常なヒトの血液ヘモグロビンに結合して存在していることを明らかにした。そこで今回、多数のヒトの胃及び大腸正常組織のDNAを ^<32>Pーボストラベル法により調べたところ、食物を介して摂取したと考えられる発癌物質が結合していることがわかった。
すなわち、胃粘膜のDNAでは6種類、大腸粘膜DNAでは2種類の臓器特異的な発癌物質が結合しており、しかもこれらは多数の被験者に広く共通に認められた。これらは食事を摂取しない新生児には認められなかいこと、また、消化管の内腔側である粘膜に存在するが、隣接した外側の筋層には全く認められないことから、食物に含まれる発癌物質が消化管内腔側により暴露しているものと考えられる。発癌物質のDNAの結合量は、粘膜細胞1個当り3ー1000分子と、動物の長期発癌実験モデルにおける発癌物質結合量に比べても大きな遜色なく、ヒトに発癌をおこさせる可能性を示すものであった。
非常に興味深いのは、胃では6種類、大腸では2種類とごく少数と言える臓器特異的な代表的発癌物質が存在していることが今回明らかになった事である。このことは、従来は、ヒトの癌は、環境中に微量ずつだが非常に多種類存在する発癌物質の総合された障害作用によりDNAの構造異常(遺伝情報の改変)をきたしていると考えられていたことと大きく異なる知見である。ここで発見された発癌物質を同定することは、癌の一次予防を行う上で、重要な情報を提供すると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Atsushi Umemoto,Yasumasa Monden,Spiros Grivas,Katsumi Yamashita and Takashi Sugimura: "Determination of human exposure to the dietary carcinogen 3ーaminoー1,4ーdimethylー5Hーpyrido[4,3ーb]indole(TrpーPー1)from hemoglobin adduct:The relationship DNA adducts" Carcinogenesis. (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 梅本 淳,梶川 愛一郎,宇都宮 俊介,福井 康雄,谷木 利勝,木内 武美,大西 克成,門田 康正: "手術的に切除されたヒト大腸正常粘膜DNAにおける発癌物質ーDNA付加体の検出ーー ^<32>Pーポストラベル法によるヒト大腸発癌イニシエ-ションの検討" 消化器癌の発生と進展. 3. 281-284 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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